Skipper Johnの航海日誌

2007年08月29日(水) 誰でも商品提案_無印良品

誰でも商品提案_無印良品

無印良品は今年2月から「空想無印」というホームページで「自分が欲しいと思う商品のアイデア」を募集している。月に約60件もの提案が寄せられ、賛同する人はネットから一票を投じる。千票に達すると商品化する。
透明な付箋。お気に入りの本に張ればページを汚さずに気づいたことを書き込める。すでに800票以上を集め、商品化第一号になる気配だ。
(8月27日付け 日本経済新聞)。

戦略ポイント:智恵を集めることとマーケティング・パワーの二律背反

この「透明な付箋」は私もぜひ欲しいと思いました。本の気になる箇所にいつも書き込みをするのですが、読了後人に貸す時に何だか恥ずかしい気がしていたので、透明付箋が出たら一度試してみたいです。

日常のちょっとしたアイデアを商品化していくのは楽しいですね。なるほどと思える商品は応援したくなりますし、気の利いた商品はぜひ手にとって見たいと思います。

さて、インターネットが普及してきて一般人のさまざまなアイデアを効率的に吸い上げたり、さまざまな情報や知識をシェアしたりということが簡単に行えるようになってきました。また、ブログやアフィリエイトなど、個人の情報発信やそれに基づく手数料収入などのビジネスモデルが確立され、多くの才能ある個人がネット上で活躍しています。

生活のちょっとしたアイデアくらいのものをネットで募集したり交流したりするのは双方向性を活用した楽しい活動になります。そこからヒット商品が生れるのも楽しみです。

一昨年、中国ではテレビで新しいスターを発掘し視聴者の人気投票で優勝を決めるという「超女(Super Girl)」というキャンペーンがあり全国で大きな盛り上がりを見せました。投票は携帯のショートメールやインターネットのサイトからできるようになっていたので私も知人に投票を頼まれたりした記憶があります。

インターネットや携帯が発達してコミュニケーションは便利になりましたが、メールなどを投票やマーケティングのツールとして活用する時代が来ました。日本でも大昔にスター誕生という番組があって新人発掘をしていましたが、決勝戦で札を上げるのは本物のプロダクションでした。ところが「超女」では一般の視聴者が一人一票ではなく重複して投票したわけです。

そうするとどうなるでしょう?特に「超女」ではプロダクションが汗水流して無名の若者を発掘するという、小さなプロダクションでも可能な基本的マーケティング手法を取らず、大衆の人気という不確実な意思決定に委ねてしまったわけです。プロデューサーが若者に何か光るものを見つけてそれを育てるという面白さのプロセスが抜けると、意外性も個性も光らなくなると思うのは私だけでしょうか。

手間を惜しまずに商品や商材を開発して行くことは時に莫大な時間やコストがかかることがあります。しかしそれを避けて大衆の人気という目に見えないものに流されていると、自らのマーケティング・パワーを使わないでいることになってしまいます。本当に大切なことは何か、じっくり考えてみたいと思っています。


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Skipper John