Skipper Johnの航海日誌

2007年09月10日(月)

中国で3億人に飲み水の危機_川は干上がり地下水は汚染

国家環境保護総局の周生賢局長は「全国都市の半数で深刻な地下水汚染が起きており、農民3億人の飲み水に安全上の問題がある」と述べた。一部地区では「川は干上がり、地下水は汚染」という状況が起きているという
(9月7日付け 中国情報局NEWS)

戦略ポイント: 生活用飲用水の危機

3億人に飲み水の危機というのは大きな問題です。最近、中国では飲料水の不足や、河川及び地下水の汚染に大きな関心が寄せられています。

「財経」という中国の雑誌によれば、世界銀行の調査による水質汚染の推定被害額試算が各省別で載っていました。最大の被害額は河北省の188億元、2位は江蘇省の181億元、三位は広東省の117億元、ここ上海は9位の78億元だしょうです。川の下流ほど被害が大きいようです。

このような大きな社会問題はなかなか個人の努力や智恵で解決することはできません。行政や企業、住民が一体となって水量回復や水質改善のための努力を地道に続けて行くことが必要だと感じます。

従来中国で言われているのは工場廃水の問題です。国の排出規制があるにもかかわらず、罰則規定が軽いため工場が平気で基準値以上の排水をして、平気な顔で罰金を払うという悪循環があるそうです。排水時の浄化施設を建設するより罰金のほうが安いという感覚も大きく影響しています。罰則を厳しくしつつ監視の目を強化する必要がありそうです。

一般住民はどのような努力が可能でしょうか?まず考えられるのは生活廃水をなるべく出さないようにすることです。シャワーの時間を短くしたり、まとめて洗い物をしたりして排水を少なくすることができるでしょう。

また、以前日本のキャッチコピーで、「家庭の排水口は海への入り口です」というのがありました。家庭用洗剤(洗濯洗剤や食器洗剤)には多くの界面活性剤(ABSやLAS)が含まれています。界面活性剤を除去するには約20倍の活性炭が必要となるそうで、界面活性剤が入った洗剤を使わないようにするのも水質改善に大きな貢献が可能です。

では界面活性剤を使わない洗剤ってどのようなものがあるのでしょうか?先日このブログでもご紹介した「シャボン玉石けん」が販売しているEM石けんやパジャン(洗濯石けん)です。(広告目的ではありませんのであくまでご参考まで)
↓↓
シャボン玉石けんhttp://www.rakuten.co.jp/pancup/599896/604013/

中国でも界面活性剤のない洗剤開発を推進し、一般市民がその効果を理解して積極的に使うようになれば、少しでも水質改善や地下水汚染の現象に役立てると思っています。


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Skipper John