| 2007年09月30日(日) |
(日本)高齢者人口、21.5%で過去最高・80歳以上は700万人突破 |
(日本)高齢者人口、21.5%で過去最高・80歳以上は700万人突破
総務省が16日発表した推計人口(15日現在)によると、65歳以上の高齢者の人口は2744万人(前年2657万人)となった。総人口に占める割合も前年比0.7ポイント増の21.5%となり、人数も比率も過去最高を記録した。男性1169万人、女性1575万人で、女性が約405万人多い。 17日の「敬老の日」に合わせ、総務省が発表した。80歳以上の人口は約713万人(前年674万人)で、初めて700万人を突破。男性236万人、女性478万人で、女性が男性のほぼ2倍だった。 (9/16 nikkwei net)
戦略ポイント: 中国の高齢化社会対策はまだこれから
「中国情報ハンドブック2007年版p52-53」によれば中国の高齢者人口は以下のとおりです。 2005年 65歳以上の高齢人口は7.7%(筆者註:約1億人) 2020年には65歳以上が11.2%(1.64億人)、80歳以上が2200万人、 2050年ごろには、65歳以上は25%、80歳以上が8300万人になる。
高齢者比率はまだ中国のほうが低いものの、65才以上が約1億人と、人口は圧倒的に中国が多いですね。これは相当な政府の負担が予想されますが、中国では対策そのものが後手に回っていて深刻な問題になりそうな気配です。
日本の高齢社会対策基本法では、就業及び所得、健康及び福祉、学習及び社会参加、生活環境などについて国が講ずべき施策を以下のように規定しています。
1)就業及び所得については、高齢者がその意欲と能力に応じて就業することができる多様な機会を確保すること、公的年金制度と雇用との連携を図りつつ適正な水準を確保すること、自主的な努力による資産の形成等を支援することなど
2)健康及び福祉では、国民が自らの健康の保持増進に努めることができるよう総合的な施策を講ずること、地域における保健及び医療並びに福祉の相互の有機的な連携を図りつつ適正な医療保健サービス及び福祉サービスを総合的に提供する体制の整備を図ること、適切な介護のサービスを受けることができる基盤の整備を推進することなど
3)学習及び社会参加に関しては、生涯学習の機会を確保すること、高齢者の社会的活動への参加を促進し、ボランティア活動の基盤を整備することなど
4) 生活環境では、高齢者に適した住宅等の整備を促進し、高齢者のための住宅を確保し、高齢者の円滑な利用に配慮された公共的施設の整備を促進すること、高齢者を交通事故、犯罪、災害等から保護することなど http://www8.cao.go.jp/kourei/measure/a_3.htm#4
日本ではすでに団塊の世代が60歳を迎える高齢化社会になっていて、今後加速度的に更なる高齢化社会対策が必要となっています。日本のこのような施策は直接中国の参考になるとは思えませんが、何か少しでもよい前例になればいいなと思います。中国の高齢化社会は日本からは10年ほど遅れて深刻になっていくようです。1950-60年代生まれは人口比率の中で大きな割合を占めています。
人民網日文版には以下のような記事が載っていました。 「中国の60歳以上の高齢者は1億4000万人に達し、総人口の11.03%を占めるようになった。中国青年報社会調査センターと新浪網のニュースセンターが先週共同で実施したある調査によると、大部分の人が老後は自分の力に頼って生活すると答えている。3871人が参加したこの調査によると、養老金(年金)や貯蓄、子供、商業保険、政府の保障という多くの老後を支える手段のうち、政府の保障を頼りの一部とすると答えたのはわずか20.2%で、49.7%の人が「もともと老後は自分が頼りだ」と考えている。」 http://j.peopledaily.com.cn/2007/09/25/jp20070925_77331.html
政府の高齢者施策を当てにせず、自らを頼りに生きていこうとするたくましい中国の高齢者の一端を見た気がしました。
|