| 2007年09月29日(土) |
松下は中国の全拠点で環境認証取得へ |
松下は中国の全拠点で環境認証取得へ
松下電器産業は3年後をメドに中国内の全工場・全商品で中国政府の環境認証を取得する。環境に優しい企業として中国で存在感を高める狙い。廃棄物削減などで中国政府の審査をパスすれば、商品にエコマークを付けられるようになり消費者や取引先に対する信頼を高めることができる。 (9月27日 日本経済新聞)
戦略ポイント: 環境は日系企業生存のキーワード
日本では、たまたまウェブで検索した名古屋市の文書によれば、「環境認証」とは、組織の環境に対する取り組みが一定のレベルに達しているかどうかを判断するため、取り組みを第三者の目で評価し一定の保証を与えるもので、ISO14001などがあるそうです。 http://city.nagoya.jp/_res/usr/10405/betten2.pdf
また、日本では第三者審査機関として「日本環境認証機構」などがあり、審査を経て環境認証が与えられるとのことです。私はこのような審査にたずさわったことはないのですが、日系メーカーを中心に詳しい方も多くいらっしゃるのではないかと推察します。
中国のエコマークは『環境表示製品認証技術要求』(通称:テンサークル)というそうで、マークの写真はリンクを参照下さい。 http://www.ricoh.co.jp/ecology/history/2005/100.html
私は、中国の日系企業が得意な分野を生かして生き残って行くために4つの大きな柱があると考えています。それらは、1)環境対応 2)長期雇用 3)コンプライアンス(遵法精神) 4)あきんど魂です。今日は1)の環境についてのお話です。
先日も大学の先輩で蘇州に金属ボタンを生産する会社の総経理からお話を伺ったところ、中国の環境に対する対応は年々強化されつつあるものの、まだ日本の要求レベルではないこと、しかしこの会社は世界最先端の排水浄化装置をすでに設置して将来の環境対策に備えていることなどを教えてくださいました。なるほど、意識の高い日系企業は環境対策に関してはもう何歩も先を読んで行動しているんですね。
このように、環境対策の決まりをきちんと守ったり、先取りして準備したりしている日系企業がかなりありそうな気がします。こういう点は中国企業ではなかなか実践できていない点だと感心しました。
中国企業が不得意な点を明確に分析してそこを狙って独自な特徴を打ち出していくことは差別化の大切な手法です。環境対策に関しては、日系企業が中国でもっともっと活躍でき差別化が図れる大切な分野だと思っています。
わがオフィスでも環境対策を更に考えて、できるところから始めたいと思います。
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