そこにある時間


「出逢うのが遅すぎた」

絶対にそんな事は思わない。この人生で出逢えたこと自体が奇跡だもの。
「あの人」と過ごした今までの「時間」、そしてこれから過ごせるはずの「時間」を自分のための思いでとして綴っていこうと思います。


DiaryINDEX今までこれから


2008年02月18日(月) 「あの人」=とっちゃん、今日は1時間20分

いつも通り17時に仕事場を出て、とっちゃんの待つ待ち合わせ場所に車で向っていた。

すると、とっちゃんからメールが…。


   タイトル「早く来い!!」


なんか叱られるような事したかなぁ…なんて少しビビりながらメールの内容を確認してみると、


    「マッサージ希望(^_^)」

だった。

どうやらとっちゃん、昨日またまた雪降る中山登りしたみたい。
とっちゃん家でお金を使わず遊ぶ方法は、なんと言っても山登り。

この前の日記にも書いたけど、とっちゃんは明日までに30万用意しなきゃならない状況。
だけど、子供にも彼女にもそれは言っていないみたいで、内緒で一生懸命走りまわっているみたい。
そのことを知っているのは、きっと私だけなんだろうな。

「お金を使わないで遊ぶ」ために、老体にむちうって頑張って山に登ったみたい。




30分後、私はいつもの場所に到着、そしてとっちゃんの車に乗り込んだ。

するととっちゃんは携帯で、某SNSの私の日記にコメントしていたの。

コメントし終わると、後部座席からチョコケーキを取り出しムシャムシャ食べ始めた。

・・・・・・彼女からのバレンタインのプレゼントなんだって。


    「これ、彼女からのプレゼントで、捨てるんもったいないから食べてるねん」

   「彼女が作ったケーキやからお前にすすめるんはどうかぁ…と思ってんねんけどな…どうする…?」


こぅ聞かれて正直困ったけど、ここで食べないのもなんだか悔しかったし、半分もらって食べた。



すごく美味しかった。

涙でそうに悲しくなったけど、少しでも気を使ってくれたとっちゃんが嬉しかった。


で。

とっちゃんご希望のマッサージにとりかかる。

マッサージは唯一、彼女に出来なくて私が出来るとっちゃんへのご奉仕。

まずは座位でのマッサージ。

左腕でとっちゃんを抱き締めながら、右手でとっちゃんの背中にたくさんある「硬結」をつぶすようにマッサージ。

でも決して痛くないように…気持ちいいように…ツボを刺激しつつ、やさしくマッサージ。

10分後、やはり座位に疲れたのか、運転席をべったり倒しとっちゃんはうつぶせになった。

私は、自分の車につんであるキティーちゃんの薄いクッションを取りに行き、とっちゃんのお腹らへんにクッションをひいた。

少しでも腰への負担を減らす為に。


   ほぼ、ちゃんこになったキティーちゃん。


背中左側を中心に「硬結」が集中してて、揉むと「ゴォリゴォリ」と鈍い音をたてていた。


    「はぁ…気持ちいい…」


と、少し楽になったのかほぐれてきたのか、かわいい声を聞かせてくれた。

さらにマッサージで血の巡りがよくなったのか 「背中痒なってかた」って、ポリポリ背中をかきはじめた。

30分くらい後、とっちゃんは突然後部座席に移動して、運転席と助手席を前に押して、後部座席部分のスペースを広くとった。


    「後ろにおいで」


少し暗くなった車内を私は、後部座席に座るとっちゃんの隣りにチョコンと座った。

「う〜んっ」と大きな伸びを一つ。

私はまたまた、とっちゃんの腰らへんにキティーちゃんを差し込んだ。


   これで完ぺきにキティーちゃん、ぺっちゃんこ。


このキティーちゃんのクッションは一昨年の夏、とっちゃんが私の為にゲーセンで一生懸命とってくれたの。

大切なクッション。

話しながらとっちゃんはジーンズのチャックをおろし、大切なモノを出した。


と、その前に車のドアをロック。

そして私は静かに顔をうずめた。


足をツンをつっぱらしたり、体をのけぞらしたり。

   「あぁ、気持ちよくなってくれている・・・」

そう思うと嬉しかった。





と・・・。とっちゃんが突然私の体を起こした。

「なんでだろう?」と思っていたら、どうやら私たちの行動を覗き見している人間がいるらしかった。










最初は直にとっちゃんの車の中をジーっとのぞきこみ、私ととっちゃんの行動を見ていたみたい。
その次は私の車の陰に隠れて、ジーと見ていたみたい。

とっちゃんがその様子をずっと見ていたみたい。


私もさりげなく顔をあげて車の陰をみていたら、まさに私の車の陰からその「でばがめ」が顔を出した。

その姿はまさに「巨人の星」の明子姉ちゃんのようだった。

しばらく二人でその「でばがめ」の様子を見ていると、私たちの車の周りをウロウロしながら様子をうかがっていた。

   「邪魔が入ったなぁ。今日はお前に入ろうと思ってたのに。ちっ」

だって。

なんだかその言葉だけで嬉しくなったし、キュンとした。

「でばがめ」は私たちがいつおっぱじめるかを楽しみにしていたみたいだけど、私ととっちゃんがいっこうに始める様子を見せなかったから、諦めてどこか遠くに行ってしまった。

とっちゃんと私は、あの「でばがめ」の話題でしばらく盛り上がっていた。



そしてまた再開・・・・・・でもとっちゃんの頭の中は、やっぱりお金のことでいっぱいだった。
足りないお金は後3万7千円。

だから再開しても集中できず、


   「ごめんな、でもありがとう」


そう言って、何度もまた頭を撫でてくれた。

車のエンジンをかけ時間を確認すると、すでに19時。


お互いニコニコ笑いながら今日も別れた。



また明後日逢おうね、とっちゃん。

ぺっちゃんこになったキティーちゃんのクッションには、とっちゃんの匂いが残っていた。




私、とっちゃんの笑顔のためなら頑張るから。



ね、とっちゃん。




Toっちゃん
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