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■ 災難��
トーヤ(高校生) ハルト(長兄) ナツキ(次兄)
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つまんないとしか言いようのない授業を抜け出し、午後からは中学の時の親友と遊ぶ。 それが今日の予定った。
『だーから、マジでごめんって』 「はあ? 何言ってんだよ、お前」
一旦帰った家で鳴った電話を取れば、約束した相手からで「行けなくなった」なんてさらりと言いやがった。
『なんかさぁ、今付き合ってる女が妊娠したかもーとか言っててさあ。仕方ねーじゃん、病院くらい付き合わないとヤバイし』 「バッカじゃねーの」 『うっせ、ドーテーに言われたかねえよ』 「ビョーキ持ちよかマシだっての」 『は?』 『誰がビョーキ……』 「うっせえ」
最後まで聞かずに、さっさと切ってやった。 どうせ病院とやらに行かなくちゃならないんだったら、文句言って言われるだけムカつき損ってもんだ。 ついでに性病検査もしてもらいやがれ。
派手な音を立てて置いた受話器は少しずれていたが、放っておく。 くそ。暇になった。
誰かのとこ行って――誰もいなけりゃゲーセンでも行くか。 よし、決めた。
「ちょい待ち」 「ぅわっ」
外に出ようと靴を履いた時、唐突に後ろから襟を掴まれ、変な声を出してしまった。
「家具に奴当たりして、どこ行く気なの、トーヤくんは」 「ハルちゃ…っ」 「サボり?俺の目の前でイイ度胸ね」
全然気付かなかった…っ 足音もしなかったし、それよか気配がなかったじゃねえかよ。 そんな心の内を見透かしたみたいに、薄く笑われる。
普段のほほんとして見えるけど、実のところやけに整った顔の造りしてる分、そういう表情をするとやたらと冷めて怖く見えた。 俺は昔からこの歳の離れた一番上の兄ちゃんには滅法弱くて、外でどれだけやんちゃしても家では上手く逆らいきれたことが一度だってない。
二番目の兄ちゃんのナッちゃんはすぐからかってくるけど結局俺に甘いし、すぐ上のシュウちゃんなんかは普通に喧嘩出来るほど素になれんだけど。
面倒見てもらってるって気持ちと、親代わりに頼ってる意識がそうさせてんじゃないか。 最近そう自分なりに思うようになった。
2007年12月01日(土)
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