Lookback...ふぉーる

 

 

ダクト火災 - 2008年02月08日(金)

交代が終了し勤務に就いた。
この交代の要領は各所属によって違うが、勤務人員の確認、各車両の点検及び引継ぎが主となる。
こうして長い一日が始まった。
隊員達は各々の車両の手入れを始めた。
この中には2日前に消防学校を卒業した新人もいる。
当然、何をどうしてよいのか、戸惑っているだろう・・・。
“よしよし、後から私が消防学校の続きでもしましょう”
体の中の何かが騒ぐ!
心の中でそう呟きながら、勤務日誌を付ける。

その時・・・・
「○○市火災入電中」、予告指令が庁内に響く。
防火衣、無線機を着装し本指令を待つ。
全ての隊員が緊張する一瞬だ!
「火災指令 火災指令 ○○市○○ その他火災 第2出場」
「水利の確認!」
「枯草火災だろう・・・」と呟きながら乗車。

通報場所近くに差し掛かると、周囲に靄がかかったように煙が立ち込める。
指令室より付加情報が追加される。
「現場は、○○株式会社内 建物火災」
同時に救助隊の増強指令。
各隊は直ぐに正門より進入、工場内の水利に部署する。
関係者から現場の状況を聴取する。
「この工場内のダクトです。炉があるため禁水です」
「なにー、炉!」
直ぐさま各隊に“禁水”を指示、後続の消防団にもその旨を伝えるように指示する。

現場に至ると、従業員が工場内の消火器をかき集め消火作業をしている。
「ダクトの中、おまけに禁水ときたか・・・・」
そう呟きながら、ダクトの燃え状況を確認しながら屋上に上った。思ったより足場が悪く消火に困難をきたしそうだ。
先端のガラリを破壊し、そこから消火器を噴射・・・
少しは収まったかのようにみえたが、そうは甘くはない。
救助隊にエアカッターでダクトを切断し、可燃物の除去を図るように指示する。
切断が開始されダクト内が確認された。
「なんだ、この堆積物は・・・」
「点検は2年前に実施したということです」
点検はしたかもしれないが、清掃はしていないということだ・・・・・
熾きのように燃えたスラッジを除去し、屋外で消火し鎮火せしめた。

そういえば
若き隊員はいずこ・・・・・




...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail