Lookback...ふぉーる

 

 

感 電 - 2008年02月17日(日)

夏の暑い日・・・
交代30分前のことだった。
管外での建物火災を入電。
私の隊から救助工作車が1隊出動する。

「大きくならなければいいが・・・」

そんな気持ちが天に通じたのか、「ぼや」火災で済みそうだ。
交代までには帰署できそうだと、安堵したのもつかの間・・・
火災指令が庁舎内に響き渡る。
「ちくしょうー!」
と、隊員達が口ずさむ・・・私も当然同じであった。
いや!何事もなく交代を終えて帰宅させてあげたいと思う私にとっては、
「こんちくしょう!」と、叫んだかも知れない。
現場は、2階建て共同住宅、1階部分からの出火。
現着時には、火炎は2階にも延焼している。
現場直近の防火水槽に部署しホース延長。
夏場の火災はこれだけでも汗だくだくの状態だ。
防火服の中は長袖の活動服そして、Tシャツ・・・ましてや、建物火災では空気呼吸器を着装している。
先の火災で管外に出動している救助隊を、この現場に向かわせる。
しかし、待ってはいられない。取り残された者の確認をしなければ・・・・
アパートの住人を確認する。この時間では、既に会社に出かけてしまっていることだろう。
確認を急ぐ!

 「要救助者なし」

救助隊が現着後、直ぐに2階部分に三連梯子を架ていし、2階部分の防御に当たらせる。
その時、隣接して立っている電柱のトランスから火花が・・・
架てい完了した救助隊員から
「進入できず」の報告を受ける。
「なぜだ!」
「建物に電流が流れていて感電しました」

事実を確認すべく、自ら登ていを開始しようと横さんを握りしめた時、強烈な電流が手に伝わった。

「ひぇー!」

叫びにも似た声をあげ、一目さんに退去命令を出す。
電力会社の職員に直ぐさま電気の遮断を指示。
この時、既に隊員達は夏の暑さと火炎で脱水症状に陥っていた。




...




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