言葉を失う - 2008年09月05日(金) お昼過ぎのこと 庁舎内に響き渡る火災指令。 いつまで経っても馴染めない指令音。 神経質な私にとっては、命をも縮める指令音。 何かが無くなってしまう前兆音。 火災と戦うための突撃ラッパ! 心臓の鼓動が最大限に! さぁ! 向かえ! 戦場に! 向かうは、車両火災現場。 管内最北端、遠いなぁ。。。とボソッ 先着隊より状況が入る。 (そうそう、今日の出動は指揮隊として出動している) 「大型トラックと自動二輪車の衝突事故により双方が炎上中・・・」 「なお、運転手一名が脱出不能・・・」 現場を把握すればするほど嫌になる災害現場。 それでも状況把握し、戦う手段を講じなくてはならない。 現場到着後、周囲の状況等二次災害の有無を確認する。 火災は先着隊により鎮圧され、 最終確認をしたなかで鎮火報を流すばかり。 トラックの前部は焼失し配線が剥き出した状態、 所々から蒸気が立ち上がっている。 要救助者は? ・・・ 救出活動もできず自らの車両の下に挟まったまま焼死。 すぐさま他人の目に曝さないようにブルーシートで周囲を覆う。 鎮火確認のためトラックの前部を確認していると、 急にエンジンスターターが回り始め、 今すぐにでもエンジンがかかる様相である。 チェンジが入っていれば、たぶん動き始めたであろう・・・ 最後の抵抗であろうか・・・ 家族が来た。 この場で確認させるわけにはいかない。 泣き叫ぶ家族を現場より遠ざける。 これも仕事・・・。 あと何回このような災害現場を経験しなければならないだろうか・・・ もう見たくもない!と神経も悲鳴をあげている。 ...
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