こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2010年01月31日(日) 素敵


 彼が帰国する前日の夜に、

 早く帰って私に逢いたいというメールを受け取っていました。

 メールの文面から伝わる彼のストレートな気持ちが嬉しくて、

 私は彼がグアムから帰国する便の到着時刻を調べました。

 そして、帰国当日、ほぼ定刻通りに彼から着信がありました。

 飛行機を降りるとすぐに私に電話をしてくれたようです。

 私達は翌日のデートの待ち合わせの時間を決めました。




 ほぼ一週間ぶりに会う彼は予想通り日焼けしていて、

 鼻の頭の皮が破れて赤くなっていました。^^

 ランチの後、ホテルのお部屋でお土産を頂きました。

 綺麗な正方形の箱の中身はコーチのペアウォッチ。

 中央にコーチのロゴでシグネチャーが描かれた美しいシルバーの文字盤

 とシックな黒のレザーベルトが素敵でした。

 彼のセンスの良さに感激しました。

 
 「今日、俺、時計して来なかったんだ。」


 彼はレディースの小さな時計を箱から取り出して私に手渡すと、

 大きな時計を日焼けした左の手首に着けました。


 「Tさん、素敵!!

  凄く良く似合う!!

  ねぇ、私も似合う?どうですか?^^」


 私も左の手首に時計を着けてみました。

 しばらく、お互いの時計を見せ合いっこしました。


 「今夜はこれをして食事に出かけような。^^」


 その日の夜は少しフォーマルな和食のレストランへ出かける予定でした。


 「人が見たら、ペアウォッチだってすぐに分かりますね。」


 「分かったっていいだろう。俺は気にしないよ。」




 夜、愛し合った後、彼の腕の中で呟きました。


 「時計、素敵だね。文字盤がすっごく綺麗。」




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 「う〜んと、決められないなぁ。^^」


 それから、彼の日に焼けた胸に抱きついて言いました。


 「大好き。

  理由は分からないけど、好き。大好き。」


 「俺も大好き。気持ちいいから好き。」


 「気持ちいいだけ?」


 「素敵で気持ちいいから好き。」


 「一番好き?」


 「一番好きだよ。」


 私は生まれて初めて何の不安も無く心を預けられる相手に

 出会ったような気がしました。


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理沙子

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