こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2010年03月20日(土) 満ち足りて


 ワインバーで彼が支払いをする時に、

 私がプレゼントした長財布を開けて言いました。


 「これ、だいぶ馴染んで来たよ。」


 黒のレザーが少し柔らかくなって手に馴染んで来たようです。


 「私も馴染んで来たでしょ。^^」


 「よくそういうこと平気で言うよなぁ。(笑)」


 彼がわざと驚いた表情で言いました。


 「Tさんが想像してるような意味じゃないですよ。^^」




 焼肉屋さんでビールとグレープフルーツのサワー、

 ワインバーで苺のシャンパンを飲んで、だいぶ酔っていた私。

 タクシーの中でうとうとしていると、

 彼がいつものように私の手を握ってくれました。




 この日は映画の上映時間に合わせて、

 いつもより早い時間に待ち合わせしたのに、

 彼と二人の時間はあっという間に過ぎてしまうのでした。




 ホテルのロビーに沖縄のホテルのパンフレットがあったので、

 思わず手に取りました。


 「凄く楽しみ。^^」


 「うん。」


 「でも、プランニングはやっぱりTさんにお任せします。

  これ以上贅沢言ったら嫌われちゃうから。」


 ワインバーで彼に沖縄旅行のことを聞かれて、

 私は石垣島に行ってみたいとリクエストしていたのです。


 「もう十分贅沢言ってるよ。^^」


 「本当はどこだっていいんです。Tさんと一緒なら。^^」




 愛し合っている時、


 「理沙子が気持ちいいって言ってくれると嬉しい。」


 と彼が囁きました。

 後になって自分があまりにも乱れてしまったことが恥ずかしくなって、


 「私に呆れてないですか?嫌にならない?」


 と彼に聞きました。




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 帰る時間になって私が先にベッドを離れようとすると、

 いつも彼は引き止めるように後ろから私を抱きしめます。

 ずっと一緒にいたい気持ちはあるけれど、

 別れの時間がそれほど辛くなることはありません。

 彼との時間によって満ち足りた心と身体は、

 また次に会う日を穏やかに待つことが出来るから。


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理沙子

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