映画を観て、抱き合って、それから中華料理のレストランへ行きました。
いつものように二人で選んだお料理を全てシェアして頂きました。
私は光沢のある白いシャツを黒のティアードスカートにインして、
買ったばかりの春物の黒のロングカーディガンを着ていました。
彼は私に白いシャツが似合うと褒めてくれました。
「インテリジェントで色っぽくていいよ。^^」
と彼が言いました。
彼はお酒に強いけれど、この日はビールから始まって、紹興酒、
ウイスキーと飲んでいたので少し酔っていたのでしょう。
彼の熱い視線がずっと私に向けられていました。
男らしい精悍な顔立ちだけれど、
笑うと目元に親しみやすい優しさが溢れます。
彼にじっと見つめられると、私は今でも胸がキュンとなります。
お店を出てしばらく歩くと、
「もう俺達のこと、見てない?」
と彼が私に尋ねました。
いつも私達がお店を出る時には、
顔馴染みの女性スタッフがエントランスの外まで私達を見送ります。
私が後ろを振り返ると、彼女の姿はもう見えませんでした。
「もう見てないですよ。^^」
私が答えると、彼は私の手を握りました。
彼と手を繋いで歩くのは久しぶりのことでした。
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