こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2010年08月16日(月) 潮時


 潮時を見誤ると、残りの恋愛期間は辛いだけの日々になります。

 彼と付き合い始めた頃、

 二人の時間の中にちらりとでもこの恋の終わりが見えたら、

 自分でピリオドを打とうと心に決めました。




 夏期休暇の最後の日の朝、

 部屋の窓から秋の気配さえ感じさせる涼しい風が入って来て、

 久しぶりに心地よく目覚めることが出来ました。

 今日なら彼と別れられるかもしれないと思いました。

 まだ表面上私達の付き合いが誰のことも傷つけていない今のうちに、

 楽しかったことだけを思い出にして別れられたらと思いました。

 ほんの少しためらったけれど、

 彼にいつもより少しだけ長いメールを打ちました。

 お泊りデートから帰った翌日に彼と電話で話した内容だから、

 今なら別れられるという私の言葉を彼は唐突だとは思わないでしょう。

 太ったら別れると彼はいつも冗談半分で言っていたけれど、

 彼と美味しいものを食べ過ぎて増えてしまった体重を

 元に戻す良い機会にもなるでしょう。




 夕方になっても彼から返信はありません。

 以前にも一度、もう別れようかと書いた私のメールは

 彼にあっさりスルーされてしまったことがあります。

 今回は彼から返信があるまで私からは連絡しないつもりです。

 彼は今度こそ別れを選ぶような気がします。

 彼が別れを選んだら、私は潔く彼から離れるつもりです。

 もし彼がまた私のメールの内容をスルーして、

 私をデートに誘って来たら…。

 その時の私の気持ち次第ではもうしばらく続ける方向に

 傾いてしまうかもしれません。

 それでも、それほど遠くない日に私が別れる覚悟でいることを

 彼は心に留めておいてくれるでしょう。




 元彼を忘れるために私は彼と付き合い始めました。

 彼を好きになったから、今ではもう元彼を思い出すこともありません。

 彼との付き合いはもうすぐ3年目を迎えます。

 会えばすぐに求め合っていた頃とは違い、

 ベッドで素肌をくっつけ合っていてもそのまま眠ってしまう最近の二人。




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 でも私はそんな退屈な時間が訪れる前にピリオドを打ちたいと思います。


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理沙子

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