出会いの日は偶然に訪れるものだけれど、
別れの日は恋人達が決めなければなりません。
いつかは別れる覚悟でいた私。多分彼もそうだった筈です。
その日は遅ければ遅いほどいいと思う時もあれば、
早い方が小さな傷でさよなら出来ると思う時もありました。
つい最近、今別れるような問題は無いと言っていた彼。
でも、彼は別れることに同意しました。
先に言い出したのは私。
誰も傷つけたくない、他人も自分自身も。
それは彼との諍いの後、ずっと考えていたことでした。
いつも本当に肝心なことはメールには書かない彼。
今日なら別れられるかもしれないという私のメールに
彼からの返信があったのは、ほぼ丸一日が経過した翌日の朝でした。
返信の内容は予想していたものだったけれど、私の気持ちは震えました。
メールでのお別れなんて納得できないから、
連絡が欲しいと彼にメールを送りました。
9時少し過ぎた頃に、彼から携帯電話に着信がありました。
「いつかは別れる覚悟でいるけれど、やっぱり今は無理。」
と言った私に、
彼の声は優しかったけれど、表情が見えないことがとても不安でした。
彼が一人で考えた末にもう一度別れという選択をしたならば、
その時はもう私には覆せないような気がします。
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