靴を一つ処分しようかと思っているのだけど、その靴にはちょっと思い出があって、私にしてはその靴はとてもお高い靴で、そういえばこの靴を買って以来、靴には割とお金をかけるようになったということもついでに思い出した。だけど、お高いものはたいてい気に入るし長持ちするので「安物買いの銭失い」を反対の意味で実感する。
その靴を買ったのはもう5年ぐらい前で、夏用の靴なのであっちこっちスキマが空いていて涼しくて、私はこのタイプの靴が好きで夏になると探して2年に一回ぐらい買う。そして夏中履き倒す。
当然今はもうかなりくたびれてしまったのだけど、この靴を買って2年目の夏、亡き義姉と夜の散歩に行った時ちょっとぬかるんだところがあって、義姉が「その靴じゃ歩きにくかったね」と言って、『買ってすぐだとイヤだったけど、今年は2年目だから大丈夫』と思ったのだった。
そしてその次の冬お別れしたんだ。
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