悩みは人生を充実させる/文集「人生の時」

2014年07月27日(日) 26、古い夢


古い夢の中で/生きた
長い夢だった


人格障害になってから/
勉学も生活も/手が着かなくなっていた
高校受験では/M中学校のなかでは/
一番だと聞いた
しかし/大学受験では/
そうはいかなかった
模試では/偏差値五五行くのだが/
三流大学の基礎的問題が/
解らない
二浪まで/追い込まれて/
初めて/問題集をやった
一週間/やった
F大学で/
現代国語の二問が/解らなかったが/
後は/見当がついた


そうして/春がやってきた
日曜のデイト/
それがわたしの/カレンダーだった
バイトして/旅行にも行った
大阪/京都/奈良/大分/宮崎/阿蘇/
日帰りで/大宰府/北原白秋の生地・柳川にも/
よく行った
一人は/真面目で/とても正直な子
一人は/自分本位だが/とても女性的な子


しかし/三年の終わり/試験中に/
突然/精神病を発病し/
幸福な三年間は/終わった
地獄の精神病院が/待っていた
N県で/悪名高き病院だ
そこで/死ぬほど苦しい/思いを/三度する
一年経って/とても/
退院は無理だというのを/拒絶して/復学した
講義を除いて/昼も夜も/眠り続けた
そして/どうにか/卒業した
一見して/病気だと解る具合だったが/
第一志望のK社に、幹部候補生として/
採用された/(自分でもわからない)


しかし、三十歳までに/二度入院する
M精神病院は/まさに/地獄だ
なぜだか/おとなしい/わたしに対して/
特別な対処だった
わたしの夢の中では/まだ/
その痕跡が/生きている

→文集「人生の時」2014・01・15
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