2004年09月07日(火)...牙を向く
風が、眼に見える気がしてほんの少し窓を開けた。透明な圧力は詫び鳴きと混じり合って、沸々と込み上げるざわめきの様に部屋をのた打ち回っている。 こうこうと押し寄せるうねりに耳を傾けて居ると、不意に笑いが込み上げてきた。猛り狂った感情が喚起して、平静をずぶずぶと飲み込んでゆく。吐き気がする程の睡魔が躙り寄って、ゆらゆら瞼を鎖すと安楽以外の感触は総て消えて仕舞っていた。
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