2005年10月27日(木)...分岐点

 午前9時を回った新快速はひとが疎らで、ゆったりと腰掛けたシートの先に広がる長閑を噛み締めていた。丁度良い空調と静けさの中でぼんやり映すビルに、陽射しがきらきらと反射していて世界の美しさを思った。
 流れ着いた先のマクドナルドでは、既定の生活様式から少し食み出したひとたちが規定された制服やスーツを巧みに着崩して、新聞や携帯に眼を落として居る。
 此の侭、使い古された口実を手に逃げて仕舞えば、また何事も無かったかの様に世界に合流することなど出来る筈もないのは解っているけれど。

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