2013年03月14日(木)...最果て

 泥濘の様な気分が続いていた。其の、酷く不快な小康状態は、蔓延し、生活を怠惰なものにしていた。
 白と青緑のカプセルを舌先で転がす。禍々しい配色の其れは、眠気を助長して全てを虚ろにしてゆく。霞の掛かった極彩色の世界で、傷みだけが、苛立ちを掻き消し、鮮明で、甘美だった。傷口から溢れるネオンカラーの靄は部屋中に広がって、ふわふわと漂っている。傷みだけが、熱を持ち、色を持ち、きらきらとして心を落ち着かせていた。

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