昨日あの人が読んでいた
『犬から聞いた素敵な話 涙あふれる14の物語』。
アマゾンのレビューを読んだら、
犬好きな人でなくても
つい涙ぐんでしまいそうな内容だとか・・・。


いつもの各停の中から見ると
あの人はホームにいなかった。
でもそのまま降りずにいると、
私が乗った各停が発車した直後
あの人が階段を上って来たのが見えた。

ということは、
すぐあとの快速に乗るはずなので、
私は途中でその快速に乗り換えることにした。

二つ目か三つ目、
どっちのドアから乗ろうか・・・。
二つのドアの真ん中あたりに立って待っていると
快速が来て、
あの人が三つ目のドアの横に立っているのが見えたので
そっちに乗ることにした。

昨日の朝もあの人は
『犬から聞いた・・・』を読んでいる。

つい涙ぐんでしまいそう・・・？

なら、あの人もそうかもしれない。

ちょうどすぐそばに立つことができたので
あの人のほうをちらちら見ていた。
直接見るのは・・・と思って、
ドアと窓の間の額面広告のカバーに映っている
あの人の顔をじっと見ていた。

たまたまかな？
なんか、頻繁に鼻を触ってる。
それに、眼鏡も触ってる。

え？ほんとにちょっとうるうるしてる？
思わず、じかに見てしまった。
じーっと見てしまった。
横顔。
目のあたり。

でも、
涙は出ていなかった。
ちょっと残念・・・。