本社からいなくなる “裸の女王様”・・・。
何年も待ち望んでいたはずだった。 ほんとに。
でも実は、 それが現実になるとわかった途端 「呪詛するんじゃなかった」と思った。 (もちろん、私が呪ったせいで彼女が異動するわけじゃないけど。)
そりゃあね、 陰で人の悪口を言ったり かわいがっている部下の失敗をかばって 逆に私たちに非があるようなことを言ったり 相手によって態度を変えたり 高圧的な態度で相手を従わせたり 部下を使ってパワハラすれすれのことをしたり・・・ 嫌だなと思うことは 数えきれないぐらいあったけど。
でも考えてみれば、 私たちのグループがほかと比べて 丁寧で正確でハイレベルな仕事をするという定評があるのは、 上に立っていたのが彼女だったからなんじゃないか。
わがままだったり 向上心がなかったり プロ意識に欠けていたり・・・ そんなおばちゃん&ギャル多数の集団をまとめて 一定レベル以上の仕事をさせていた彼女の力は 十分評価に値するものだよね。
きつい口調で注意されるのは それ相応の落ち度があったからだし、 相手が自分に反感を持つかもしれないとわかっていて それでも言うべきことをきちんと言うのは 簡単なようでなかなかできることじゃない。
●●さんがボスだったからこその私たちよねって、 先輩と話していたんです。
と、後輩が“裸の女王様”に言ったら、 それを聞いた女王様は 少し涙目になっていたらしい・・・。
雪解け。 私はもうあなたを呪いません。 むしろ応援したいぐらい。 (いなくなるという前提だからこそ 言えることなんだろうけど。)
そして。 むしろこれから先が不安です。 あなたがいなくなったあと、 この部署がどうなっていくのか・・・。
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