（夫と同い年の人が写っている写真を見せたところ）

　「とっつぁん坊やだな。」

「そういうＹｏｕは、ただの”とっつぁん”だな。」

　「今日、人と話してて普通に『てんやわんや』って言葉を使ったら、

　”日常会話で『てんやわんや』使うの初めて聞いた”って言われたよ。」

「オレもこの間”あいつは『プレイボーイ』だよなー”って言ったら、

”今時『プレイボーイ』はないだろ”って笑われたよ。」

　（ドラマを真剣に見ているときに夫が大騒ぎするので。）

　「シーッ！」

（地面に顔を伏せ、こぶしで打ちつけながら、）

「黙ってろと言われた！

黙ってろと言われた！」

　「今みたいに小さな支店じゃなくて、もっと大きな所に転勤になって、

　会社の歯車になりてぇよ。部品になりてぇよ。」

「あのう、今も充分『歯車』だと思うのですが・・・」

　（夫がリンゴのおすそわけを会社に持って行ったので。）

　「みんな甘いって言ってくれた？」

「反応がイマイチだったから、オレが甘さをアピールしまくったよ。」

　（夜中に。）

　「痛っ、エルボーくらわされた、エルボー・・・」

「頭を人の布団の上に乗せて寝てるからだよ！」

　（直売所で買ったリンゴを食べて。）

　「甘い！！（卒倒。）」

「そんな大げさな・・・甘っ！（悶絶。）」

　（夫が突然、大爆笑したので。）

　「何が可笑しいの？」

「別に。ただ、力を抜いてるだけだよ。」

　（ジャイアンポーズでこぶしを振りかざしつつ。）

　「コラ、待てー！」

（食卓の周りをぐるぐる逃げ惑いながら。）

「バターになっちゃうよ。ハァハァ。」

　（牛乳をグビグビ飲んだ後に。）

　「あぁ、こんな風に酒が飲めたらなぁ・・・」

「飲めなくていい！」

　（自社製品購買運動に意欲を見せ、コンビニで買って帰ると言っていた夫に。）

　「で、買ったことを証明するレシートは？」

「あっ！いつものクセで、その場で捨ててきちまった！」

　「急いで服を脱いで風呂へ入ろうとフタ開けて、湯がないのに気づいて

　自分が何しに風呂場へ行ったか思い出したよ。」

「風呂を沸かしに行ったんだろ。」

　（夫がいつも見ている番組が始まった時、すでに寝ていたので。）

　「見ないのかな〜？」

「オレを寝かしつけたヤツ！
むにゃ、むにゃ・・・」

　（冗談で。）「ラーメン屋になりたい？」

（真剣に。）「なりてぇよ！オレなりてぇよ！
絶対美味いのが作れるよ！」

　「夜中に地震があった時、がばっと私に抱きついて守ろうとしてくれたの？」

「違う。怖かったんだ。」

　（女子バレーの試合を見ながら。）

　「始まって１０分で『ダメだな、こりゃ。』はないでしょ！」

「オレはネガティブだからな。」

　（朝、身支度後。）

　「髪型、どうかな？」

「そんな頑張って前髪だけ、おっ立てなくていいから。

また『強風が吹いてたか』と会社の人に言われるぞ。」

　「寒くなってきたから許せるけど、Ｙｏｕはホントに近くで見ると暑い顔だな。」

「学生の時も、カレー食ってたら友達に『似合う！』と言われたよ。」

　（風呂に入っていたら夫が帰ってきたので。）

　「すぐ出るから、待ってて！」

「いいよ、いいよ。出ていいよ。」

　（リンゴを使ったデザートを作らんと準備中に夫が現れ、
　隣で『シャクリ』と音がする。）

　「うおっ！なんでリンゴかじってんのっ！」

「おいしそうで、我慢できなかったんだ。」

　「そうやって何でも返事に”うん、うん”言って、Ｙｏｕは”うん子ちゃん”だな。」

「うん。」

　（朝、起きているはずのないと思った夫が不意に現れ、その人影に驚き）

　「うわっ！」

「うおっ！」

※別に驚いてないのに思わず呼応して大きな声が出ちゃってる。

　（朝、フラフラしながら起きてきた夫に。）

　「そんな寝ぼけ眼でメガネもかけずにトイレに入ってできるの？」

「・・・勘で。」

　（朝、布団の中で。）

　「寒い！寒い！」

「なんでＴシャツ１枚で寝てんの！」

　（朝、臭いのキツイ物を食べて行った日の夜に。）

　「会社で試しに、意識的に人の周りで息を吐いてみたけど
　誰も何も言わなかったよ。」

「そりゃ、言えないだろ。」

　「１月は３０日までか？オレそーゆーのよくわからないんだ。
　何かいい覚え方ない？」

「・・・マジで言ってるのか？」

　（隣に建設中の建物を指しながら）

　「セカイ家だね。」

「セカイ？デカいって言いたかったのか？」

　（ノートを見せながら。）

　「昨日の打ち合わせ中、ここで意識を失っちゃったんだよ。」

「なんじゃ、この『１−２のサンバ資産』って。」

※正しくは『１−２のサーバ資産』と書きたかった。