あたたかなおうち
華

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■ クリスマス

ハルを寝かしつけて、リビングに戻ると
祐ちゃんに赤い箱を手渡される。

なに?これ…

あけてごらん

プレゼントなんて、何も期待していなかった。
考える余裕もないほど、毎日はあわただしくて
自分のことはすべて、後回しの生活。

ずっしりとした重みのある美しい箱は
ジュエリーのものであることに気づく。


それは
カルティエの
愛という名を持つリング。


憧れて、憧れて
でも、手が届くのはまだまだ先だと思っていた。
私は驚いて祐ちゃんを見る。


子育て頑張ってる華に、クリスマスプレゼント

祐ちゃんは私の表情を見て、満足そうに微笑む。

いつも、ありがとう



2007年12月25日(火)

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■ 映画

実家の隣駅にあるデパートを、祐ちゃんは早足で歩く。

待って、もっとゆっくり歩いて
小走りで追いかける私を振り返ることもなく。

土日を利用して祐ちゃんの実家に来ている。
ハルとお留守番してるから、二人で散歩に行ってきたら
お義父さんとお義母さんが、にこにこと送り出してくれた。
エスカレーターさえ立ち止まることなく
どんどん進んでいく祐ちゃんの背中を
私は見失わないように追いかけることしかできない。
二人で出掛ける機会なんて滅多にないのに…

祐ちゃんがやっと立ち止まったのは、デパート内の映画館。
迷うことなく券を買う。
すぐに始まります、と店員さん。
私はあっと息をのむ。

この映画が見たいんだー
ふぅん
でもハルがいるからなぁ
CMを見ながらのやりとりを、覚えていてくれたんだ。

すでに暗くなっている中を、椅子に座りながら
祐ちゃんは小さな声でささやく。
急がないと間に合わなくなっちゃって
思わず涙がこみ上げる。
ありがとうと言いたいけど声にならない。
そんな私の頭を、
祐ちゃんが少しだけ乱暴にくしゃくしゃとなでる。

2007年12月06日(木)
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