ことばとこたまてばこ
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2005年12月07日(水) |
あそこで尻尾をまるめてるよ |
へそのゴマのような愛をもってして堂々と誇ってんじゃないよ。
ああ、あ、あまったく、はづかしいわ。
絶望にちくとも効きやしない愛なんて信じないわんわんわわんわんわーほ!
カメラが捕らえる本物くさい嘘を、あーれこーれといって神経質に次々と赤ペンで修正しては絶対にいけない。それというのも写真に写るおびただしい嘘のためにすっかり赤く塗りつぶされた赤紙が出来上がり戦場に招集されてしまうからなんだ、それも死屍累々の激戦区へと。
やりたいことをやれ、すてきなおあにいさん言った。
2005年12月04日(日) |
だるまのがらんどうな頭 |
肉をむさぼりまして そばをすすりまして 卵をのみほしまして 素晴らしい風景のなにひとつ見もせず つねに女をひっかけているような男 ははははは おまえこそ優勝無情野郎さ
あっはっははははははは
やはは やっはっははは
はっははははは どうぞ うれしく感じてよね おまえこそナンバーツー ナンバーツー ナンバーツー
ナンバーワンのあいつはおまえにむかって 憎悪の無駄遣いを禁じた 断わりもなくおまえにむかって!
2005年12月03日(土) |
割れた球の中にあったなー、あったよー、あったんだー・・・ |
づりっと音を響かせて、きしみゆく我が精神。
力も抜けて瞳孔がゆるゆると拡散するその瞬間、 生まれて初めての『おはようございます』が言えたのだ。
我が屍を貪る、嫁の狐へ向かって!
あの人と奏でた言葉の余韻に、まだ発情する。
2005年12月01日(木) |
ひきこもりて髪をぬく |
めがねがずれてしまったので、ぼくはいま片目しか見えない。ずれたのならすいっと直せばいいのではないの?と思われるでしょうね。それができないのです、絶望的に。それはぼくの指先が極限の寒さに凍えて壊死しているからなんだ。つい今しがた、左の薬指と小指がぽろぽろとおっこちて、そのショックに震えたところでめがねがずれたんだ。
焦点の合わないぼやけた視界は、なんだかすべてが泣き崩れているようだ。そうだ、ぼくはこんな風景なんて見たくない。くっきりはっきりとすべてが鋭角的な風景こそ、こそ、こそ。あわあわと焦りながらめがねが元の位置にもどるように首を振ってー、振ってー。
「カレーができたよ。福神漬け真っ赤よ。椎茸入れたわ。カレーだわ」 ドアの向こうから母の声とどろく。ぼくはまだめがねと悪戦苦闘の最中。ざんばら髪を怯えながら振り乱す。めがねの位置はますます狂うばかり。より一層の怯えが背筋に押し寄せる。
やがて心の芯より、青くも、黄色くも、黒くも、白くもない、無情の灰色の塊、こみあがる。
嘔吐。
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