☆空想代理日記☆
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今日の一言 最近まで『創価学会』のことを『総科学会』と間違えていました。でも、あんまり恥ずかしくないです。
昨日は病院に訪問しなければならない日だった。いつものように薔薇を抱えて病院へ向かっていたはずなのに、到着した場所はちょっとこじゃれた映画館だった。
ふかふかの椅子に座って、ジャイアンのお母さんよりも大きなスクリーンを視たのだった。それはそれは立派だった。
内容は白髪の鬼太郎みたいな男性が蟲をつかまえたりつかまったり、雨に濡れたり虹をみて興奮したりするような感じだった。
映像は驚くほど綺麗だったし、か弱い女性なら失神してしまうような蟲も不思議と綺麗に視えた。虹がうにょうにょと動きまわるシーンでは、『黄泉がえり』のラストシーンを想像させてくれたりもした。
暇を持て余した少年が不逞者の座っている椅子の背もたれを蹴ってくるといった暴力的なにおいもあったし、そこらじゅうで携帯電話が震えているという自由な空間でもあった。
ということで、全然面白くない映画だった。こういう時は、フランクフルトをやけ喰いするのが1番だと思った。
昨日は、ほっぺがリンゴ3個分の朱さが保てるくらいに冷たい風が吹いていた。さすがに暖かくなったといっても、ミニスカートの女性はいなかった。ちょっと残念。
話は突然かわるのであるが、ドラクエ9の話題を耳にした。なのでそろそろドラクエ8をプレイしようと不逞者は考えた。
皆より遅れてプレイすることになんの恥じらいもないのである。
スイッチを入れて、不逞者が生命を吹き込んだ主人公がモンスターをばったばったと斬り捨ててなおかつなんの苦労もなくボスまで倒してしまい洞窟などのダンジョンと呼ばれているところでは1歩たりとも迷うことはないあまりか初めてプレイしたとは思えないくらいに小さなメダルをすべて見つけていきプレイ時間が日本一になるようなことは、一切ないと思う。
結局のところ、ドラクエ8はまだ寝かせておこうと思った。
なので、ポテトチップスを喰べている最中の人が不逞者の素晴らしいドラクエさばきに驚愕して口からポテトチップスを落としてしまうところは、残念ながら視れないのだった。
今日の一言 黒板消しを使って黒板が消えたためしがない。
昨日は朝まで死んでいた。蘇生した時に両親が驚くかと思いきやまったくの無視で不逞者のほうが驚かされた。驚いたついでに、何もしないでおこうと思った。
空腹に耐えられなくなってもコンビニに行かなかった。そこらへんに勝手にはえている雑草をむさぼることもしなかった。ついでに息もしなかった。
急に思いついて旅にでることもなかったし、トンボのささやかな交尾も想像しなかった。アイスの蓋も舐めなかった。ポッキーのチョコレートだけ先に舐めることもしなかったし、前歯だけでかじることもしなかった。
旅にでなかったので、誰かを裏切ったりしなくて良かった。裏切られたりもしなかった。巨人の顔面もどきの石像に右手を喰べられたふりをして女性を驚かすこともしなかった。
ケチャップとマスタードを同時にだせる便利なやつを失敗して飛び散らせることもしなかった。逆立ちして連続殺人犯を推理することもしなかった。
結局、何もしなかった。また、静かに朝を待とうと思った。
今日の一言 毎日飽きもせずに鼻歌まじりでこの空想代理日記を書いている不逞者です。たぶん、本物です。
本日は、およそ100日ぶりに昨日のことについての日記にしようと思う。
すっかり春になった。白い野生猫『るのあ〜る』も少しずつだが元気を取り戻しているようだった。しかししかし、どなたから取り戻しているのかは謎である。
最近『ぴっける』が姿を現さないと思ったら、元は白かったであろう野生犬が顔をみせるようになった。ついでなのでそいつにも不逞者は名前をつけることにした。メガネが似合いそうなので……、『木村君』に決めた。
「木村君」と呼んでみても絶対に振り向いてくれなかった。仕方がないので、ソーセージを与えた。すると『木村君』も素直に従ってくれた。
不逞者、後ろ向きに歩行しながら少しずつソーセージを与えて野生犬猫隊を引き連れようと思った。
ただ、どこへ連れていけばいいのか不逞者自身も考えてないばかりか、周囲からはサザエさんみたいだと指をさされてしまうことに怖じ気づいてしまった。
今日の一言 ある機関の統計によると、日本人の殺人犯の90%が『少年ジャンプ』の読者である、というのは今つくった嘘である。
昨日、じっくり躰を視てみると、かなりの数のほくろがあった。以前なかったところにまであった。どうやら増え続けているらしい。
数えだした時は、「まるでプラネタリウムのようだ」なんて独り言があったのだが、いよいよ冗談ではすまされないような数に達したことで現実に戻った。
このまま増え続けていくと真っ黒い地球人らしき生物と間違われてしまいそこらへんの安っぽいサーカス小屋に売られてしまうかもしれないのだ。自分自身で、意外と残酷な想像をしたものだと思った。
ほくろ増量のショックが抜けきらない不安定な時に、小包が届いた。
耳をあてて針の音がしないのを確認した。どうやら爆弾ではないようだったが、カマキリの死骸がたくさん入っていたらどうしようかと思い、まだ開けられないでいる。
生ものと表記してあったので、危険な生物がひそんでいるかもしれないという疑いが強いのだった。開けないまま棄ててしまう計画を来秋までにたてようと思った。
今日の一言 通話中に相手が「あ、キャッチだ」と、あとからかかってきた電話を優先するのはなぜだろうか。
昨日は珍しいことに地震があった。なかなか感心してしまう揺れだった。これは、格闘技なんてしている場合ではないとのんびり朝食を摂りながら考えた。
しばらく揺れていたので心配になった。外にでたら不逞者の住んでいるところ以外が沈没してしまっているのではないだろうかと危惧してしまった。
外にでてみると子供たちが遊んでいていつもの風景だった。
不逞者、子供たちの気を惹こうと『バイオハザード』の初心者がプレイしているかのように斜めに電柱に突っ込んでみた。
案の定、子供たちは不逞者のほうにやってきた。
不逞者、子供の1人を敵とみなしあの有名な言葉『飛んでたなびくマントやら』を胸をはりながら教えてあげた。
すると横で聞いていた子供Bが、「それをいうなら『コンデ・コマ来る、夏の海』じゃないの?」と訂正してきた。
しかしそこで子供Cが、「もしかして『飛んで火にいる夏の虫』ですか?」と、おずおずと答えたのだった。
昨日は忙しかった。あることを閃いて必死に書き留めていたからだった。
その閃いたことは小説のネタだった。誰も読んだことがないような素晴らしいものである。
ある日空から黒いノートが落ちてきてそれを1人の少年が拾う、という最初の文章が浮かんだ。どうやらそれは死神のノートだ。
なんとも便利なノートで、名前を書き込むだけでほいほいと人間が死んでいくという設定にしようと思った。ただ殺戮を繰り返すだけではいけないと思い、ちょっと食生活がおかしな名探偵も用意しておくことにした。
この斬新なアイデアを書き留めている時、とある先輩から電話がかかってきた。野球のボークについての説明を求められた。
不逞者、それどころではなかったので適当でそれらしい嘘をついて電話を失礼した。
アイデアが他人に盗まれてしまわないかと不安でならなかった。先輩にアドバイスをもらうために夜、島耕作さんの会社を訪問しにいつもの弁当屋へ行った。
島先輩は相変わらずの女好きだった。女性の裸ばかり視ている人だった。裸を視ていると、小説のネタが消えてしまった。
昨日は、筋肉痛であるとともに病院の日でもあった。春の陽気に包まれながら、痛々しい歩き方で病院を訪問した。
診察室は2階なので当然エレベーターを使う、はずだった。運悪く、点検中、の貼り紙があった。たとえそれを破り棄てたとしても、不逞者のためには動いてくれそうもなかった。
筋肉痛の足をひきずるように階段をのぼることにした。
1段のぼると、当時は新発売だったヌーボーとかいうチョコレートを喰べようとしてひと口もかじることなく落としてしまったことを思いだした。
2段目には、百葉箱に隠しておいたロールパンが翌日には視るも無惨な姿に変貌をとげていたことを思いだした。
3段目には、塩をかけようと何気なく振ったところ半透明のキャップまではずれていてひと瓶まるごとかけてしまい大切なおかずを台無しにしたことを思いだした。
唇を強く噛んで、泪をこらえながら診察室までいった。
先生に「どうしましたか?」と訊ねられ、不逞者は、切った爪を入れておいた宝箱が紛失してしまいましたと答えるほかはないのだった。
昨日は、かの有名な筋肉痛という病にかかった。腕があがらないので脚をあげてみたりしたのだった。
筋肉痛がひどくて何もしたくなかったので、何もしないことにした。
予定だったのに筋肉痛なので、顕微鏡をつかうとうまく微調整ができずプレパラートを粉砕してしまう作業もしないままで良かった。
予定だったのに筋肉痛なので、爆弾を処理する時に赫い線と青い線のどちらを切ろうか悩みに悩んで腕があがらないといったピンチを招くようなこともしないで良かった。
予定だったのに筋肉痛なので、日陰で寝ている野生のオスライオンの耳元で株に関する本を読んであげてなおかつ今後の投資のアドバイスをしなくても良かった。
予定だったのに筋肉痛なので、歩道橋を前にして困っているおばあさんを背負わなくてもいいばかりか荷物を運んであげなくても良かった。さらには、そのおばあさんがスリの被害にあったとしても助けなくても良かった。
視点をかえるだけで素晴らしいもののように感じた。女性が腕力がなくて大きな荷物を持たなくてもいいように、これからは筋肉痛のままでいようと不逞者は考えているのだった。
昨日は天気が良かった。そして祝日のようだった。なので、久々にトレーニングをした。
坂道を転がるかのごとく、そしてブレーキの壊れた自転車をこぐような勢いでのトレーニングは、不逞者に痛恨の一撃を与えてくれた。
なにより、久々の運動だったので、肩などの関節がおじいちゃんのようになっていた。ずっとおじいちゃんには会っていなかったので、肩に向かって「こんにちは」と挨拶したのだった。
でもやはり運動はとても躰に良いと感じた。ラムネを沸かしたお風呂で泳ぐくらい清々しかった。
運動後は不逞者、『天空の城ラピュタ』に出てきた古い巨人兵のようにいろいろなところがぎしぎししていた。おそらく、宮崎世界のような青空がいっぱいに広がる夢がみられるのではないかと思った。ぐっすり眠る夜が待ち遠しかった。
しかし実際にみた夢は、不逞者が小さい頃によく遊んでいた公園にある砂場で触った砂がすべて砂金になるといった、金銭に眼が眩んだ大人が好む夢だった。
そういった夢しかみられない原因は、不逞者が宮崎アニメが大嫌いだからであると考察した。
昨日は、ずいぶん昔に手に入れた手首に巻くおもりをつけて生活した。ひとつ2キロもした。ちょっとした未熟児を2人も手首にぶらさげているようだった。
しばらくすると信じられないくらい手首が重くなった。このまま眠れば、寝返りをうつこともできなくなるように思える。それくらいに固定されてしまっていた。
もちろん食事の時は手首があがらず、監禁されている人かもしくは野良犬のように口だけで喰べた。普段よりも鼻を近づけて喰べるので、まるで食材に囲まれているかのような錯覚をおこす。
手首のおもりを外してみたが、あまりの軽さに、自分の手首ではないようだった。
テーブルの上に放置してあるリモコンを手に取りすばやく元に戻してみた。人間の視覚ではとらえられない速度でである。
マードレが近くにいたので不逞者の修行の成果をみせてあげた。もちろん、リモコンの速戻しである。マードレは「まあ〜」とか「ちょぉ〜ん」とか言いながら信じられない表情を浮かべていた。
そしてマードレが「それって、実は、何もしてないだけじゃないのかね?」と言った。そこで不逞者、黙秘することにしたのだった。
昨日はいろいろな友人たちから「そろそろ4月だから“花見と酒乱と私の醜態”の計画をたてないか?」といった内容のお知らせがあった。もちろん不逞者、すべて断る。
頭のなかにある綿アメみたいな部分で花見のことを考えていると、突然『花よりだんご』とかなんとかいう暗号のような言葉が脳裡を駆け巡った。これはすごい発見だと友人たちにふれまわったところ、携帯電話のメールで『ミスチル』と打ち込んだら『Mr.Children』に変換されるよりも有名な言葉だと教えてくれた。
それから急に咽が痛くなるという事件があった。タバコの吸いすぎなのかどこかの野球部を勝手に応援しすぎたのかはわからないのだけれど、とにかく咽が痛かった。
どうやって治療していいのかわからず、難しい年頃の少年少女たちのような感じだった。
その影響なのかはわからないのであるが、夜に弁当を買いに行ったところ、あとから注文したお客さんに抜かれてしまった。
不逞者が注文をして、そのあとに来店した人のほうが早かった時は、さすがに腹がたった。
不逞者、存在感なし。
昨日は日曜日だった。誰がなんと言おうと日曜日だった。『毎日が日曜日』とかいうずいぶん昔の漫画があったが、そんなことはどうでもいいのであった。
この間カラオケに関する秘密の会議をした時(3月15日参照)、とある先輩から「日曜日に草野球の試合があるから、必ず観戦しにきておくれ」と言われていたのであるが、完全に忘れたことにしておいた。
それから昨日は天気予報がはずれるといった、テレビ局の大胆な嘘に翻弄されてしまった。おかけで格闘技を休むことになった。
先輩との約束を鼻に指をさしながら無視して、格闘技は天気が良かったにもかかわらず騙されたと叫びながら休んだ。グレはじめた中学生のような心境だった。
なので、昼間から寿司をむさぼるという人の道にはずれたことをした。だが、トロと名前がついている品物は恐れ多くて注文できなかった。
人の道にはずれてしまった不逞者、硬い床などに正座して『うまい棒』でもかじっているのがお似合いである。それも、大好きなチーズ味や明太子味は一切与えられず、わけのわからない味のものでいいのだ。
昨日は久しぶりの昼寝をした。少しだけドキドキしたのだけれど、なんとか上手くできたのではないかと思う。
久々の昼寝であるが、どれくらい前かというと、遥かかなた昔の昼に寝た以来の昼寝だった。
普段、あまり昼寝をしない不逞者、昼寝の初心者といってもいいくらいである。または、ビギナーというのもありである。なぜなら、そのほうが恰好いいからである。
不逞者、極めるために正しい昼寝はどんなものなのかを考えた。どうやら上手く寝れなかったためなのか、頭痛がしたからだった。
昼寝に慣れるときっと気持ちが良いはずだと信じることにした。諦めない心の強さを不逞者は自分自身で高く評価したのだった。
この際、昼寝をしないと死んでしまう病気にでもなってくれれば好きなだけ昼寝ができると頭の中のふわふわしている部分で考えた。
死ぬほど昼寝をすると、昼寝をしてもしなくても死んでしまうので、やはり好きなだけ昼寝をするほうがいいのだと覚った。
よく眠れるように、イタズラに触ってはいけない薬に手を出してみようかと思ったが、それはいけないと唇を強く噛んだ。
昨日は病院と呼ばれる白くて大きな建物に足を運ばなくてはいけない日だった。足を運ぶといっても、身許不明の三十代男性のものらしき足をクール宅急便で運ぶわけではなかった。
どういうわけか袴姿の女性がちらほらといた。女性はいろいろなことがあるたびに衣装をかえるのだが、頻繁には視られない姿なので嬉しかった。咽がごくりと鳴りそうだった。
なぜ、咽が鳴らなかったのかというと、朝食に喰べた魚が原因だった。今のはどう考えても飲みこんだら自殺行為だろ、と思ってしまうほどの骨が何回も刺さったのである。
何かの番組で、ご飯を飲んで骨をとるのは危険だといっていた。かといって除去しないわけにはいかない。
とりあえず大きな声で笑ったりした。病院へ行く道すがら、袴姿の女性には眼をふせられたし、看護士たちは蜘蛛の子散らすように不逞者から離れていったし、白衣の男性は優しくそっと不逞者のおでこに手をあててきたりしたのだった。
結局は知らないうちに魚の骨は消えていたのだった。改めて病院という場所はすごい奴だと思った。
昨日は二日酔いだったため、1日通してゾンビのようだった。
ゾンビのような不逞者でも食事は1ゾンビ前に摂るのである。定食屋で『他人の髪の毛定食』を注文しようか、洋食屋で『ゴムライス』を注文しようかで頭をひねった。しかしゾンビなので痛みを感じることはなく、頭だけがおかしな方向にひねられていた。さすが、ゾンビだと思った。
依然として死んだ魚のような眼をしていた不逞者、夜空にヘリコプターが飛んでいるのを発見した。もしかしてゾンビのような不逞者を捕獲するために政府がこっそりやってきたのではないのかと思った。
不逞者、危険を察知して家を飛び出る。
ハードルの選手のように飛び出したのであるが、サンダルを左右逆にはいて歩き方が変になることはなかった。
しばらくヘリコプターを視ていると、なにごともなく上空から去っていった。
不逞者、犬の散歩中に飼い犬にスネを咬まれてしまいさらには逃げられてしまったような感覚だった。
結局、ゾンビのように目的を失ったまま帰宅したのだった。
昨日は、意外にも春のようだった。ぽかぽか陽気にあてられた不逞者、野生猫を捕獲する罠を仕掛けておくか、それともコーヒーにたくさんの砂糖を入れて口から吐きだそうかで悩んだ。
結果、とある先輩と遊びに行くという斬新な選択をしたのだった。
なぜ、突然とある先輩と遊ぶことになったのかであるが、
「遊んでくれなければ出会い系に全力で溺れる」
と、なかば脅迫まがいな電話がかかってきたからだった。
「いま、茶柱がたつまでお茶を淹れ続ける予定でした」
一度はこうして断ろうと思ったのだが、とある先輩の悲痛な叫びに押されてしまった。
そのとある先輩とは、2人きりでカラオケボックスへ行くことになった。監禁されているような感覚だった。
カラオケボックスでのことは、何も唄わないで雑談していた。まず、そこがおかしなところである。こんな無駄遣いをするくらいなら、海外にビックリマンシールを贈るべきだと思った。
その後のとある先輩は、とどまることを知らなかった。暴走運転を繰り返し、ぶつかりかけたりした。寿命が2日と49時間は縮んだのだった。
昨日は火曜日だった。火曜日といえば“浜さんの日”だった。しかし、火曜日のサザエさんがなくなっていたため、弁当を買いにいくことにした。
目的の弁当屋までは山をふたつと川を1本越えなければならなく、ついでに運転する資格を失っていたので友人に迎えにきていただいた。
その友人とはかの有名な、お腹痛い、を「おんな解体」とか言ってしまう人型の生物だった。
その友人と7時に待ち合わせをした。7時少し前になった時、おんな解体君から連絡がはいり、遭難しかけたから5分ほど遅れる、といった内容の電子手紙をよこしてきた。7時10分前だった。
実際のところ、7時5分前にやってきた。不逞者、だまされた気分だった。『こてっちゃん』を焼かずにむしゃむしゃと手掴みで喰べたくなった。
やっと自動車に乗ったかと思えば、車内は悪意のこもったにおいで満ち溢れていた。昆虫なら2分弱で絶命してしまいそうなにおいだった。
どこかの地面をばりばりと喰べなければあの強烈なにおいは放てないのではないかと考察した。
生きのびてこのことをしっかりと報道している不逞者は偉いと思った。
先日、電子辞書を買いに行った。
小学生の頃からつかっている茶色い表紙の国語辞典は、大切につかっていたはずなのに、人間の歯型がついていたのだった。
いくら不逞者が格闘技をたしなむような逞しい人間とはいえ、辞書を喰べるような人間ではない。
ちょっとした冒険くらいの距離をいったところに大型量販店がある。途中でサルやイヌやキジなどと運命的な出逢いがあって偶然もっていたキビダンゴを分け与えることはなかった。
目当ての電子辞書は意外と高く、値段交渉をした。が、「この値段が精一杯で、咽がカラカラなんです」と言われた。
不逞者、猛牛のように闘志を燃やす。火災報知器が反応しなくて、ほっとした。
近所にあるもう1件の量販店に偵察。なんと1000円も安かった。
不逞者、リターン。 不逞者、憤慨。 不逞者、店員を責めたてる。
結果、値段交渉はうまくいったのだが、かなり腹がたった。腹が勝手に歩きだしそうなくらいだった。
テニスラケットとゴルフボールを持っていき、店内で力いっぱいサーブするという爽やかな仕返しをしようと思った
クイズの答、ロ。
クイズです。 ウ ハ ム シエカ? ?に入るカタカナは何でしょうか。
昨日は日曜日なので格闘技の練習日だった。しかし、なぜだか理由はわからないのであるが、右足の親指周辺が痛かった。足の裏の場合だと、素足でレゴブロックを踏んづけてしまったくらい痛かった。
もう少しわかりやすくすると、ワイングラス片手にブラインドを指で開けながらひと睨みして太陽にむかって吼えたくなるくらいのダメージであった。
ということで、仕方なく休むこととなった。
ただ、無駄な時間を過ごしていては格闘技の神様が枕元に立って、不逞者の睡眠を邪魔してきそうだ。
ラーメンを喰べる人の練習をしにいった。
そこのラーメン屋には、AからGまでのセットメニューがあった。不逞者、Cセットを注文した。普通に、なんの問題もなく注文をしたはずだったのだが、店員さんが
「スゥイーセットですね?」
と、不逞者の発音を咎める口調でくりかえされたのだった。
なので不逞者も意地になって、
「はい。あなたの望む、スゥイーセットで間違いありません」と答えたのだった。
以前、ちょっとした手違いで2007年の1月と2月の日記が消えてしまった。タネも仕掛けもないようであり、どこに消えたのかは謎なのである。どうせなら地球に役立つエネルギーになっていてくれると不逞者は鼻が高くなるのだった。
前ふりが長くなってしまったのであるが、それは消滅してしまった時の出来事と関係しているからであるのだ。
久々に白い野生猫の『るのあ〜る』と斑の『ぴっける』が寄り添うようにしてやってきた。
おそらくは“ソーセージのおじさん”として認識されている不逞者、期待に添えるようにソーセージを与えた。
野生猫たちは正座して行儀よく喰べることもなく、うやうやしくお礼を述べてくれることもなかった。それから不逞者の部屋のとなりで機織りしてくれ、「決して覗かないでください」などとも言わなかった。
今度あの野生猫たちがやってくる時は、ジャイアントパンダの刺身または流しカンガルーでも用意しておこうと思った。ということで、今夜から動物園に忍び込むための特訓をしようと思ったのだった。
昨日は、親指の爪にマーガリンを塗ったらどんな味になるのかが気になって、マーガリンを探しにキッチンのほうまで旅にでた。
すると玄関にある靴箱のうえに、不逞者が正月からオブジェとして飾っている年賀状が置いてあった。
不逞者、年賀状の返事を書いていないことを思い出した。
不逞者、前髪の生え際から頬にかけて青い3本筋がでる。ちなみに、「あたしゃ、ダメだね」と呟いた。
これはまずいと思い年賀はがきを買いにでかけたのである。が、年賀はがきが売っていることで有名な近所のタバコ屋さんでは、野良犬を扱うかのごとく追い払われた。
あの、しっしっ、と手のこうを視せてくる行為は、意外と不逞者の繊細で飴細工のような心に深い傷をつけた。
最終手段として、郵便局に勤めている友人(仮にF)に頼んだところ、その友人Sは完璧に呆れていた。
電話口のむこうで友人Mが人差し指をこめかみのほうへ向けてくるくると2回ほど回したのち大きく手をひらいたのだろうということは、想像にかたくないのだった。
今年こそはちゃんと年賀状を書こうと、いまから準備することを決めた。
昨日、24時間ずっと電気がこうこうと点いている店で、3個入りのプッチンプリンを仕入れてきた。大冒険のすえの収穫だった。
不逞者、プッチンプリンなのにここ数年はプッチンしていないプリンを喰べた。
不逞者、しまったと思った。賞味期限ぎりぎりまで待って、もうひと味加えるべきだったと膝から崩れ落ちた。なんとなく帰宅したら空き巣被害にあったような感覚をおぼえた。
表記してある指定された日にちの午前0時をまたぐ瞬間に喰べたら、スリルという味が増えたのに……。両手で髪をつかんで発狂しそうだった。なにかの中毒症状のように、歯がかちかち鳴った。……ような気がした。
不逞者はぎりぎり待っても動じることなく器の大きな人間なのだ、と思いつつ2個目にするりと手をのばしたのだった。なぜなら口のなかにプリンがすべりこんできた瞬間、あまりの美味しさで眼を大きくしてしまうからだった。
次の機会に大冒険した時は、プッチンプリンではなく牛乳プリンを購入してこようと思った。あくまでも研究のためであって、たんなる間食ではないのである。間食ではないのである。
昨日は時間があったので、(映画『CUBE0』)を観ようと思った。これはヒットした1作目の前にあたる話らしかった。
ということは、つまり、作業員たちが将来的に謎となる建物を建築している模様を2時間近くかけて眺めてなければならないのかと、ふと冷静に考えた。映画というよりは、ドキュメンタリーなのかと想像を膨らませたのだった。
常に冷静な不逞者、順調に想像作業がすすんでいるので、海の男並みに立派な背中をしていただろうと思った。それはもう立派なのだ。
その立派な背中を近所の子供たちに披露しようと思った。計画、そして実行したのだった。
そこには子供はおろか、大人もいなかった。かわりに雪だるまがたたずんでいた。とても淋しかった。勝手にお礼しようとひらめいた。
親切な不逞者、とけて崩れていく雪だるまの姿をみせるのは教育上良くないと思った。そして次にとった行動は、破壊に破壊を重ねたのだった。
すっきりしたので近所にできた店に行き、江戸川乱歩(美女)シリーズのDVDBOX全25枚を購入してきたのだった。
ちなみに、CUBE0は観てない。
昨日は、というより最近は体調が悪かった。コンビニにある傘立てから1番高そうな傘を盗んでくるくらい悪かった。なので、点数の良くない答案用紙を隠すような感じで生活していた。しかし、いつかは露呈するものである。
とくに吐き気がすごかった。横腹をこちょこちょされても反応してしまうくらいの吐き気だった。
何かを喰べてから吐いてしまうともったいないので、喰べる前に弱音を吐いておこうと思った。ただ、弱音の音の部分は「オエッ」だった。
この際、体調が悪いことをチャンスだと考えて、四角くて白い梱包の『たべられません』を喰べてみようかと思った。常識ある不逞者は、その計画を2秒弱であきらめた。
不逞者、体調が悪いからといって甘えた生活はダメだ、の練習をした。なかなか上達せず、いつもよりたくさん睡眠してしまった。
さらに、無理はしなくても良いけど少しでもいいから喰べなきゃ躰に毒だよ、の練習は極めていたようだった。夜になってやっと食事が咽を通ったのであるが、かなり無理をしていたのだった。
昨日は一転して雨だった。雨の音を聴きながらベッドで泳いでみた。これは新しい遊びだと思った。しかもその時に選択した泳法はもちろん、バタフライだった。
客観的に不逞者のバタフライの出来栄えを20文字以内で考えようと思ったのであるが、『息切れした』の5文字しか埋まらなかった。
5文字しか埋められなかった反省文を20文字以内で考えたところ、『耳なりがすごい』の7文字しか埋められなかった。悪循環の始まりとはこのようなことなのだろうと思った。
その耳なりは、カラオケボックスで盛りあがっていたにもかかわらず急にしんとしてしまって突然マイクが“ふぁ〜ん”と鳴ったようだった。この“ふぁ〜ん”は、黒板を“ぎきぃぃっ”に匹敵するくらいの技である。
なぜ、このような耳なりがおきたのかを20文字以内で考えてみた。
『いままで収集したベルマークの影響だと思う』
完璧に20文字埋めることができたのだが、いまだかつて不逞者はベルマークなど集めたことがないのだった。
こんな感じで新しい遊びかどうかを脳内で審査していくのだった。審査員は、なぜかいつも覆面なのだった。
昨日は天気がとても良かった。リュックを背負いタンクトップに短パンで線路を歩きながら、おむすびを求める旅をしてしまいそうなくらいの1日だった。
貼り絵に自信がないため、不逞者はあきらめた。遠くにある古本屋へ人間観察してくることにしたのだった。
日記のネタになるような不思議な人間はいなかった。しいて書くなら、わざわざ遠くまで行った不逞者自身が日記のネタになるのだろうか。
その後、にんにく香りが充満しているラーメン屋へ行った。オーダーを終えると、店員さんが「ご注文繰りかえします」と言った。いつも思うのであるが、なんのために繰りかえすのだろう。
でも今回ばかりはその繰りかえしに救われた。注文していない餃子がいつの間にかオーダーされていたのだった。もしかして不逞者に憑いている背後霊が腹を空かせていたのかもしれない。ちょっと鳥肌。
それから、かなりの二日酔いだった。ランクをつけるならエキスパートだろうと思った。躰が破裂しそうなくらいのダメージを負っていた。“逃げる”を選択しても、“しかし敵にまわりこまれてしまった”になりそうだった。
昨日は、とある先輩とマサイの戦士と人間の年齢なら29歳の不逞者の3人で、とある店で合流する予定だった。
とある先輩の知り合いの店ということで予想できるのは、ぷりんぷりんをキラキラドレスで装飾しているということである。
不逞者、実は腹ぺこだった。 不逞者、飲食。 不逞者、そして目的地へ向かった。 不逞者、とある店を想像した。
不逞者がグラスを空けるとついでくれ、少し残っているのについでくれたりする。どんどんつがれていくスピードがあがる。高速で餅つきをさせられているような感じである。
そのうち、不逞者が飲みほさないのにつがれてしまい、店内がアルコールで沈んでしまうのではないだろうか。目に入るととても痛いのではないだろうか。
水中メガネとシュノーケルを持っていけばよかったなんて後悔をするのかもしれない。
そんな想像もまったくの無駄に終わった。到着したそこは、焼肉店だった。夕食を済ませたのに焼肉なんて、なかなか大変だった。
現実逃避のため、昆虫になって、いろいろなところを吸いたいとも思った。
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