てくてくミーハー道場

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2009年07月06日(月) 『COCO』(ル テアトル銀座)

久々のファーストナイト(初日)←偶然だが


激しく良かったです(>_<。)感動


ニッポンに、「大女優」と称される女優は複数存在するが(映画界の、いつまでも美しいアノ方とか、“2000回”の、アノ方とかetc.)

ツレちゃん=鳳蘭サマも、その一人であることは、言を待たない。

「大女優」という形容詞が、これほど似合う方がいるだろうか。

圧倒的な存在感。

圧倒的な、芝居ぢから。

モード界の女王にして革命児のココ・シャネル本人が、そこにはいた。

こういう肉厚(体格のことじゃないよ)な女優って、日本には少ないじゃないですか(まぁツレちゃんは、実際日本人ではないのだが)

「アタシをキャサリン・ヘプバーンだとでも思った?」

てな笑わせるセリフが出てくるんだが、これは単に、ココがヘプバーンみたいに威風堂々とした女だったっていう意味ではなさそうだ。(後日注※訂正があります。20日のエントリをお読みください)

だって、この『COCO』の初演(1969年ですって! そんな昔の作品だとは、知らなかったっす)で主役を演じたのが、キャサリン・ヘプバーンその人だったのだ!

初演でもこういうセリフがあったのか?

それとも今回、そのオマージュ的な意味で、入れたセリフなのか?

ただ、どっちの意味であっても、ツレちゃんがホント、ヘプバーン並みの大女優に見えることやぶさかでない、ということだけは事実だった。

ココと、ヘプバーンと、ツレちゃん。

迫力に満ちた、自信満々(ヘプバーンは、気が強い一方で、すんごい気が小さい人でもあったそうだが)な女傑のイメージが重なるが、その一方で、「女としての安心な生き方」を選ばなかった、という寂しさ(スミマセン)までもが共通しているように見える。

この作品のテーマもまさにそれで、「成功」「金持ち」「名声」というイケイケ状態の場面ではぐいぐいと迫力のナンバーで盛り上げるが、同時に(または即座に)「孤独」「挫折」「苦しみ」を表す寂しいナンバーが、それこそ風に翻るスカーフの表と裏のようにひらひらするすると交互に姿を現す。

テンションが上がったり下がったりに忙しい、まさにジェットコースターな作品なのであるが、決してわたわたしてない。

その辺は、さすがのベテラン出演者たちと、演出者G2の手腕なのであろう。

出演者たちに関して言えば、メインキャストたちは皆さんあつらえたように役にぴったりの方たちで、わたちゃん(湖月わたる)と大澄賢也君にちょっと歌はがんばってほしかったが(特にわたちゃんはキーが高過ぎて気の毒)、他の方達はもうパーフェクト。

アンサンブルの方たちも、歌はもうちょっと(賢也君レベルであったから、下手ではないがパーフェクトでもない)だったが、チームワークがとても良かった。

余計なこと言っちゃうと、モデル役の女の子たちは、歩き方がダンサーのそれで、モデル・ウォークではなかったのが、ちと残念(わたちゃん含む)



舞台の見た目で言うと、ぼくみたいな田舎者でもよーく知ってるシャネル独特の、あの模様、あの生地、あの袖口(笑)がカーテン(下げ幕)に使われてて、そのセンスに思わず嬉しくなった。

そして、これには心底「やられた!」と思ったのが、ココがノエルに「これあげるわ」と言ってサンプル(笑)の香水を手渡したシーン以降、どう考えても、あの番号(*^^*)の香水の香りが、客席の方に漂ってきたこと。

これはニクい!

これこそ“演出”である。

感動した。←小泉さん?



そして、当然ながら、ツレちゃんをはじめとして女優陣がとっかえひっかえ身にまとう(モデルたちは、他のデザイナーの衣裳も着るのだが)、シャネルのモード。

舞台上全員、泉○ン子☆\(−−;)コラッ

ぼくは当然(悲しいこと言うなよ)一着も持ってないのだけど(香水は、好きっす。例の番号より、14多い方が好き)、こうして見ると、あの有名なシルエットのスーツを、「金持ちのブランドマニアのおばさん」(あっ・・・コラ/汗)の象徴のようにしてしまっている今の日本は、マドモアゼル・ココに謝らなきゃならないのじゃないか、という気持ちになってくる。

活動するのに必要だから、ああいうシルエット、ああいう素材、ああいうデザインなのに。

「高い服だから、お金があることを世間に知らしめるために、着てます」じゃ、なんか、申し訳ないと思いませんか(←買えない負け惜しみ)

まあ、そういうぼくの場合、常にデニムなんですけどね。

ベスト・ジーニストもらってもいいくらい(←不遜!)



さて、一方(?)の『ガブリエル・シャネル』(新橋演舞場)は、どんな仕上がりになっとるだろうか。

こっちは再来週行きます。

楽しみなような、怖い(何故?!)ような。


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