ささやかな日々

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2022年07月02日(土) 
昨夜は記憶が飛んでいる。通院日でカウンセリングで話し込んだせいかぐったりしてしまっていた。走馬灯のようにフラッシュバックが、動画ではなくスライドショーのようにして脳裏に流れていたのを覚えている。最近時々このパターンがある。何度か意識を取り戻し、日記を書いてしまおうと試みたのだけれど気力がもたず、結局ぐったり横になった。横になりながら、脳裏を流れる幾つもの画をぼんやり眺めていた。

森山良子さんの「さとうきび畑」を久しぶりに聴きたくなってCDの棚を漁る。森山良子さんのファンではないのだが、彼女のこの歌だけはどうしても忘れられない。子どもの頃にみんなの歌か何かで聴いた。その時の衝撃は今も残っている。私は沖縄のことなど何も知らず、ただこの歌を前にして圧倒された。
せっかくだからと森山つながりで直太朗の「生きとし生ける物へ」も聴いてみる。

Cさんと会う。どのくらいぶりだろう。もはや数えられない程久しぶり。最近飲み始めた漢方が自分に合っているのだと嬉しそうに話してくれる。離婚も近々成立しそうで、やっとだよ、と苦笑していた。
彼女がまだ四国にいて、パートナーから酷いDVを受けていた頃。電話で聞く彼女の声はいつだってくぐもって、ぐったりしていた。私はそんな彼女の声を聞くたび、彼女のパートナーへの腹立ちが募って募って仕方がなかったのを覚えている。
でもそれも、あと数か月でケリがつく、と彼女が言う。長かったねぇとふたりで言い合い苦笑する。結婚は簡単にできるものだけれども、離婚というのはどうしてこうも大変なのか。誰か論文でも書いてほしいくらいだ。
般若のライブに娘と家人がでかけていったので、私はお孫と息子と共にお留守番。そこにCさんが加わっての夕飯。息子とお孫のリクエストで焼きそば。もちろん野菜は多めで。

カウンセリングで、加害と被害についてカウンセラーと話をする。特定の加害、特定の被害、ではない。加害全般、被害全般、その傾向についてあれやこれやと話を。あっという間に40分が過ぎてしまう。今度はきちんと話を整理してから向き合わないとだめだなと反省する。
診察に移って、最初に慢性疼痛について話をし、その後、炎症を起こしている性器の左端、左足の付根の内側を診てもらうと、肌の色が変色していて、つまり色素が濃いというわけではない私の足の付根(性器の左脇)を診てもらうと、そこは炎症を繰り返し起こして皮膚がすっかり色素沈着してしまっている、とのこと。酷い被害を受けたもんだねぇとしみじみ主治医とふたりで話をする。
でも、こんなことを話せるようになったのも、この先生になってから、だ。その前はこんなこと口に出すことさえできなかった。そもそも、まだPTSDの急性期は身体の痛みになんて気づくことができなかった。
十年、二十年、もうじき三十年。それだけ年月が経って、ついでに自分も歳を取って、そうしてようやっと、口に出すことができた。長い道程。

ああ、それにしても。本が読みたい。今活字拒絶状態の時期に入ってしまって、気を張っていないと文字を追えない。それがつらい。貪るように本を読みたい。


浅岡忍 HOMEMAIL

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