手紙なんか とっくの昔に捨ててしまった アルバムは時を刻みながら残っている 閉じても 閉じても 隙間からいくつもの笑顔が滲み出し 探していたのが君の何だったか 問いかけてくる きっと知っていると思ったんだ 求めてるものが何だったかわからなかったけれど きっといつか言ってくれると思ってたんだ ずいぶんと回り道をしそうだったけれど きっとわかってくれると思っていたんだ
いつも いつも いつも 何度も 何度も 何度も 惑わされながら いつも いつも 何度も 何度も 迷い込む 恋の迷宮 いつしか 今度も 出口を求めて道を尋ねたのに 街を独りで歩いている
街にあふれる恋の歌 めまいを覚えて耳を塞ぐ 戻ればテレビから流れ出す恋の物語 耳に届くよりも前にザッピング やがて静かに過ぎゆくバレンタインと 独りで過ごすクリスマスイブ 幾度となく巡ってきて 恋人のいない年月を数えさせられる そんなに恋してなくちゃいけないのかい
迷宮に送り込もうと企てる全てから逃れて 静かに もう一度独りで歩き始める 恋の歌はもう歌わない 恋の物語なんかもう読まない アルバムに新しい写真が貼られてゆく 君からの手紙が届いた
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