へい太の日記

2002年10月12日(土) 迷宮からの逃走

手紙なんか とっくの昔に捨ててしまったよ
アルバムは時を刻みながら残ってる
閉じても 閉じても 隙間から いくつもの笑顔が滲み出して
探していたものが君の何だったか 問いかけてくる
きっと知っていると思ったんだ
求めてるものが何だったかわからなかったけれど
きっといつか言ってくれると思ったんだ
ずいぶんと回り道をしそうだったけれど
きっとわかってくれると思っていたんだ

いつも 何度も
惑わされながら
いつも 何度も 
迷い込む 恋の迷宮
いつしか 今度も 出口を求めて道を尋ねたのに 
街を独りで歩いている

街にあふれる恋の歌
めまいを覚えて 耳を塞ぐ
戻ればテレビから流れ出す 恋の物語
耳に届くよりも前にザッピング
やがて独りで過ごすクリスマスイブ
静かに過ぎゆくバレンタイン
幾度となく巡り
恋人のいない年月を数えさせられる
そんなに恋してなくちゃいけないのかい

迷宮に送り込もうとする全ての企てから逃れ
静かに もう一度独りで歩き始めた
恋の歌はもう歌わない
恋の物語なんかもう要らない
想い出はもうアルバムに貼らない
見えない写真が記憶の中に埋め込まれてゆく
決して傷つかぬように探ってゆく
君からの手紙が届いた
愛の迷宮へようこそ


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へい太 [おてがみ] [へい太のほむぺ]

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