イトナミ_エイエン

2003年03月03日(月) タカチの事

タカチという人がいました。
彼に言われた事で今でも覚えている事があります。
「それが、君のおもしろおかしく生きる方法なんだ?」
社会に押し出される一年くらい前、
前後半90分が終わり、延長後半が始まった頃です。
僕は自分が何の仕事をするか皆目見当がつかないまま
漠然と毎日を過ごしていた。

当時の僕は学費を払うべく、随分と稼ぎの良い仕事に従事していた。
その為、学費を完済してしまうと、経済的に非常に豊かになり
毎日の様に安居酒屋で日本酒をあおっていた。
恐らく何かから逃れようとする様に

僕は、時折、今やっているような仕事も引き受けていた。
何となく自分に合っている気がしたが、
まさか一生の仕事に出きるとは思わなかった。

タカチから聞かれたのは、そんな最中だった。
「就職どうすんの?」
何気なく聞いたのだろうけど、僕にその事を聞いたのは、彼が初めてだった。
僕は苦し紛れに、今、やっている仕事をやりたいと言った。
そして、最初の一言に戻るのである。

どんな決断も、行動も、元になる気持ちが必要。
僕にとってそれは「毎日を面白おかしく生きる事」になった。

毎日、身の回り5mくらいが楽しいように、
自分の回りに絶えず笑顔が溢れているように。
この時期になると思い出す事。

今日も取引先のビルを出て、空を見上げ思い出す。
大丈夫、僕はここで、上手くやってる。


過去のイトナミ
BBS
top