痛みさえ力に変えてゆけると 歌声がきりきりと街に流れる冬 今朝から止まないみぞれをさくさくと 踏みながら素直に聴けない わたしがここにいる
傷を負うたびに忘れてゆく 蹴られるために生きている人間などいないと
痛みを生きてゆく力に変えるには 余力が必要なこと 知っていますか そっと呟きながら 人ごみをすり抜けてゆく
生きてく力 それはきっと 時間だけが握っている 安直な「がんばれ」の声 魂が削られてゆく
生きてく力 それは 無為としか思えない日々にも眠っている 自分に言い聞かせ今日をやり過ごす 祈るように そう ひたすら祈るように
雪はいつしか雨に変わった 春までどのくらい 歩くのだろう
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