そう聞きたくないと 耳を塞いでも この音はずっと わたしたちのなかで鳴ってる いつからともわからないまま 世界を揺らしながら どんどん大きくなる とても怖くて痛くてかなしくて わたしたちは でも 止められなくて ただ泣きながら暗い空を見てた 涙も鼻水も拭えず 指ひとすじすら動かせず わたしたちは茫然と窓辺にいた 音にさらわれぬよう 互いを抱きとめることさえ できないまま わたしたちの空気が割れ 世界が壊れ 音がすべてをさらってゆくのを ただ見ていた 本当はこの音はわたしたちが鳴らす音 手を伸ばせばきっと やさしい音色に変わるだろう 知っているのにどうして この身体は動かないの この心は
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