a fish called datsu -だつという名の魚-
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2000年11月22日(水) |
子どもさえ増えればええんか? |
不妊治療について、厚生省で審議をしているようだ。しかし、その内容を見ていると、「子どもさえ増えればええんか」とつっこみを入れざるを得ない。 先ず、精子や卵子の提供者の身元を匿名であることだ。将来、子どもが提供者の事を知りたがったり、結婚するときに相手のことを不安になった場合はどうするのだろう。そして、両親が離婚したときに、子どもと血の繋がっていない親はどうするのかなど、もっと議論することはあるはずだ。 そして最も怖れているのが、不妊治療が普及することによって、子どもができなかったり、子どもを持たないことを選んだ人がより強い抑圧を受けることだ。確かに不妊治療の技術が向上し、子どもが出来る確率が上がるのはいいことだ。それでも、必ずしもすべての女性が子どもを望んだり、出産できる訳ではない。 私は、子どもは授かるものだと思っている。それは子が親を選べないように、親も子を選べないからだ。「子供を作る」とはよく言うことだが、それは避妊を含めた生殖技術の向上が招いたおごった考えだと私は思う。そして、国や家の都合で、それぞれの女性の状況や選択が軽んじられてはならないと私は思っている。
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