麦わら一味(ビビ・フランキー除く)の中で、いちばん人として器が大きいのはウソップだと思います。(ルフィは別格だからとも言えるけど)ゾロは鈍感って言葉のが近いし、ロビンは自分を卑下しちゃうから他人に弱い。 ナミは体と人生張って村人を守れるほど芯が強い子なんだけど、良いも悪いも含めて性格は女らしく頭がいい。瞬間に損得勘定をしちゃうから小ずるい部分も持ち合わせてる。チョッパーはとっても優しい良い子だけど、素直すぎるから器うんぬんのレベルで考えられない。 そう考えると、ルフィや他の男性メンバーほど力もないウソップが仲間になった理由がおのずと知れるってもんですよ。ストーリーを見ても「○○がほしい!」→仲間を探す流れじゃなくて、ウソップを見て仲間にしたいと思ったのがわかる。 何より人から嘘つきと疎まれてる(一見ね)ウソップが、自分と同じ境遇のカヤを励まそうとする姿勢が人間として素直に尊敬できる。自分が恵まれているときに優しくできる人はゴマンといるけれど、辛いときも人を思いやれる人が本当に優しいんだ。言ってしまえばナミは自分も楽になりたくてがんばったけど、ウソップは自分が嘘つきと呼ばれ続けたってカヤが元気になればそれでよかったし、クロウの事件が自分の手柄にならなくてもまったくかまわなかった。そうやって自分の利益なんてはなっから頭にないところが、ウソップらしく器の大きさを示してると思う。 よくよくワンピを観ていると、ルフィとウソップが二人で肩を組んで別行動したり、果てには二人が決別しそうになるストーリーまで用意されてたり(エニエス編のはじめ)ルフィ自身が実力や能力の枠を超えて信頼できる仲間として尾田さんが作ったキャラがウソップなんだと思えてくる。ヤソップっていう前提も置いてるしね。 逆に器が小さい≒繊細なキャラはサンジじゃないかな。 サンジは本当に優しい。女の子限定じゃなくても周囲の感情をよく読み取れるし、一生懸命な子にはつい手を貸してあげてしまう。ウソップとルフィの喧嘩中、暴言を吐いたルフィを殴ったのも、高潮を知らせに行ったのもサンジだったなぁ。チョッパーは純粋にウソップが心配で行ったけど、大声で会話して間接的に知らせる方法を考えたのはきっとサンジだと思う。そういう繊細な部分は日常生活だとすごく使える性質なんだけど、海賊船の上で仲間と暮らしていくにはちょっと厳しいかもしれない。自分の中に色々溜め込んじゃいそう。 実際何かあるとその原因を突き詰めようとするのも、その責任を問い詰めるのもサンジだったりするような。「次どうする!」の前にそれが誰のせいかはっきりしないと気が済まないのは、裏を返せば目の前の事実を丸々受け入れる器がないということなんですよね。ナミとかロビンよりよっぽど細かい性格じゃないかなぁ。 |