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とりあえず歩くために
2004年09月27日(月) 世界があまりにも過ちで満ちている気がして あたしはどうにか何もかも避けようとして 暗い太陽を愛した気がしたし 明るい月を愛した気がしたし 雲を動かしているのはあたしだと思い込んだ 星を輝かせているのはあたしだと思い込んだ それはある種の真実だった 本当に 結局いま自分の真下にある道をあたしはあたしの足で歩いている 真上を見上げれば空があるし そんな常識のままに生きることに疑いの余地はない きれいなのだ 進んでいるのだ 逃避の願望はどこまでも広がってゆく それもまた動かしがたい あたしはあたしとして生きることに不安があるし 死にゆくすべてのものが幸福だとは限らない 精一杯や頑張りや努力を幸福だと勘違いしてはいけない 幸福を定義するべきではないのかもしれない 他人の心情は誰のものでもなく他人のものなのだから すべてが間違っているわけではない だから すべてを嫌うわけにはいかない すべてを投げ出してそのまま死ぬわけにもいかない 逆ももちろんあるけれど 生きているわけだ ここに生きているわけだ 何の印も何の証拠も残したくない でも生きてゆくわけだ その人が幸福ならいいじゃないか その人が不幸ならそれもいいじゃないか その人が嫌いならいいじゃないか その人が好きならいいじゃないか その人が憎いなら その人が愛しているなら |