やんの読書日記
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2003年07月11日(金) 風の海 迷宮の岸

小野不由美    講談社文庫

十二国記の第二作目
戴国の麒麟が生まれて、蓬莱に流され
10歳のときに呼び戻されて、
麒麟であることを知らされ、
王を選ぶまでの物語
蓬莱では祖母にうとまれ、
母に嘆かれる存在だった泰麒は、
幼いままで麒麟としての能力も持たず、
王を選ぶ方法も知らず、弱々しく
生きているのだけれど、
ある日出会った男を自分に必要な人物だと
感じ始める。
はじめは一緒にいるのが怖く、
威圧されそうな存在だったその人物が、
実は泰王となる人、驍宗だった。
麒麟に必要な指令を捕らえに行くところで、泰麒がその秘めていた能力を初めて
発揮して驍宗の命を救い、
最強の妖魔を指令に従えたところが
感動的だった
心根がやさしく弱い泰麒が、
ここぞというときに力を出す、
そこが不思議で胸躍る。
しかし、天命によって選ばれた王なのに
なぜ善政が布けないで、国が乱れるのだろう
そこが良くわからないところであり
王の葛藤と麒麟の悩みがなければ
この物語が成立しないというところが
面白いところでもある


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