やんの読書日記
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2004年04月11日(日) 神の守人 帰還編

上橋菜穂子作
偕成社

守人が帰還する
ということは、暴力神サーダ・タルハマヤに
とりつかれたアスラが元の少女に戻って
もしかしたら新ヨゴ王国の女商人のもとへ
行くのかと期待していた。

思いもかけなかった展開
アスラは帰還したけれど
人事不省のまま物語が終わってしまう
自分の民族が虐げられるままになっていることを
利用して、ロタ王国をひっくり返そうと画策した
女狩人も姿を消してしまう

タルハマヤがアスラの中に入り
暴力を振るうときに彼女が感じる快感
に寒気を感じたのはバルサだけではないと思う
暴力を止めようとしたのは
アスラの兄の力が大きかったと思う

差別には報復で
報復には報復で
今の時代そのままがこの物語に描かれているが
それを食い止める何かが
きっとあるはずだ
この物語に結末がないのは
それを提示しているからだと思った





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