やんの読書日記
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2004年10月30日(土) |
生きのびるために さすらいの旅 |
デボラ・エリス作 もりうちすみこ訳 さ・え・ら書房
アフガニスタンに住み 元は裕福な知識階級の娘だったパヴァーナが タリバンのアフガン制圧で一転して 父を失い家族とはなればなれになって 生きていく物語。 連作になっていて、前作では父を牢に入れられて 働き手を失った一家をパヴァーナが男の子の姿をして働いて 食べるものを手に入れるという物語 二巻目では、姉が結婚のために旅立った先で 空爆があり父と2人だけになってしまったパヴァーナが 旅を続ける話。とちゅうで父はなくなり一人旅のあいだに 男の子や赤ん坊、女の子と知り合って 一緒に暮らしたり旅を続けて、空腹や危険な目に遭いながら 難民キャンプにたどり着いて、最後には母に再会する という前向きな光のある物語だ。
難民の生活が想像を超える悲惨なものであること以上に 悲惨なところから抜け出そう、未来に向かって生きようとする 少女や少年の生き方に胸を打たれる。 自分が今できること それを精一杯やることの大切さを教えてくれた。
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