お店のことを繰り返し考えていた 大家さんの入院からこっち わくわく館の掃除は進んでいるものの 詳しいことは決まらないまま 周囲の人たちにも 本当に大丈夫なのかと 心配を掛けているようだ
大家さんが 店舗スペースを整えるためのお金を いくらか出資してくれるという所から 年末一気に設計図を作り見積もりを取る という展開になって 正直わたしは慌てた
もちろん 喫茶や食事を提供することはしたいけれど そのための厨房設備にも 可能な限り手作り感を盛り込みたい 既成のものを置くなら その場所にいちばん相応しいと こころから思えるようなものとの出会いを ゆっくり待ちたい
まだ掃除しか始まっていなくても もうわたしにとっては それすらお店の始まりで 浸水被害のあとそのままの 乾いた汚泥が積もった床を 雑巾で拭く動作ひとつひとつさえ 大切なプロセスなのだった
例えば わくわく館がもし テナントが入居するだけを待つような 綺麗な空間になっていたとしたら たぶんそこからは 何も感じることがなかったと思う
自分が客として通う既成の店舗にも 素敵なところは沢山あるけれど 本当にこころからいいなと思えるのは お店の人がこだわって 作り上げた感のあるスペースなのだった
もちろん 全てを自分の手で仕上げることなんて出来ないし 既にお店のことは わたしだけのプロセスでないのも解ってはいる けれどともかく厨房をと かたちにすることを優先するなら そもそもわくわく館である必然性がない とすら思うのだった
さてさて どんな展開になりますか
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