Hさんの提案で 福井秀雄商店に着物を見に行った ついでに昨日から縫い始めた リメイクスカートの手織り生地が 綿だと思っていたのに アイロンを掛けた感じでは どうも絹が混じっている気がして 切れ端を持参して判断を仰いだ
  結果はあっけなく 縦糸も横糸も絹と分かり 安心して着物を物色 いや本当は買うつもりはなかったけれど 昨日災害復興のフリマで 着物が出品されてなかったのが惜しく 製作が始まって着物気分が盛り上がり 見ちゃったらやばいなとは思った
  もう少し欲しいと ネットで値段を調べたばかりの博多帯 よくある織りと色の他に 端っこから埋もれていた半幅を掘り出した これが目の覚めるような若草色で 柄も細かくてあまり見ないものだった 裂けがあってか300円という破格のお値段に 思わずスイッチが入ってしまった
  それから 古い緞子の白い帯 花柄モスリンの襦袢 蚊絣の白木綿の浴衣 十字に織り糸が入った紺の木綿の着物 以上はシミがかなりあってお買い得 繻子の白い帯はほぼ完品で お値段もよく最後まで迷った
  途中様子を見にやってきた秀雄さんに 選んだ品を披露すると 博多と思った帯は定かではなかったが 品を見て値段を見ては 首を傾げる様子に笑ってしまった わたしの目利きも 大分確かになってきたのだと思えた
  久しぶりに溢れる程の着物を見て 掘り出し物ばかりを選んだつもりが そこからさらに値引きしてもらって シアワセいっぱい 帰りに寄ったシルク博物館では 古い生地の見本帳や 染め型で刷った柄見本にため息をつき 時間が飛ぶように過ぎた
  帰ってから 買った品をしみじみ眺めていると 帯の端の内側に 博多帯の証紙がついていた
 
 
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