メールをしないと決めたものの、 実際のところ、言葉が思いつかないというのが本音だった。 へなちょこの私は、会わなくなっても嫌われたくないと思ったの。 でも、何を伝えたらいいのか。何を書けばいいのか。 分からなくて、混乱して、「もう嫌だもう嫌だ」の繰り返し。 何が嫌なのか分からないくらい、混乱してた。
意味もなく、理由もなく、私はただただ自信をなくしていた。 どうしてこんなに凹むのかが分からないくらい凹んでいた。 諦めるって決めたのに、 もう会えないって思ったら、涙が出てきた。
そんな時ね、ふとね、思い出したの。 この間の会話の中で、「女子は恋愛が占める割合が多いよね」の言葉。 一般論で、もっともな言葉。 その言葉を聞いた時は、「恋する女子をバカにする人?」と思ってしまったけど、 決してそんな言い方ではなかったし、それは私の被害妄想。 本当に一般論を言っただけのこと。 なのにその言葉が引っかかったの。痛いなと思ったの。 だから、いつまでも引きずっているような私をもう見せたくなくて、離れようと思ったの。
でもね、冷静に考えてみたんだ。 そしたら、気づいたの。
この間友達が教えてくれた私の良い所。 自分自身ではずっとダメだと思っていた所。 ずっと直したくて頑張っていた部分を褒められ、長所だと言われて自分が分からなくなった。
「何でそんななん?」と言われ続けてきて、ずっとコンプレックスだと感じてたのに、 いきなり「そこが良いところです」と言われても、ダメだと言われ続けてきたから理解できなかった。
そう。 私はまだ、あの子の言葉に締め付けられていたんだ。 そのことに、貴方の言葉で気づいたの。
自分の足で立ちたいと思いながら、自分のことを見ていなかった。 たった一人からの評価だけで自分を決めつけていた。 友達の言葉を受け入れられなかった。 「私はダメだから」と、決めつけていた。
本当にごく一般論なんだけど、貴方があのタイミングで言ってくれたから気づけた。 私の心境と似ているであろう音楽を聴かせてくれたから、気付けた。 いつだって貴方は、絶妙のタイミングで私の心を軽くする言葉をくれる。
それに気付いたら、貴方に伝えたくなったんだよ。 いちいち報告するなんて迷惑極まりないけど、 「貴方がいたから気付けました、ありがとう」って伝えたかったの。
「もう諦める」って思ってた時、苦しくて泣けてきて笑えなかった。 本当は、この間可愛い女子が無邪気に話しかける姿を見て以来、切なかった。 比べるわけではなく、貴方をあんな風に笑顔に出来ないことが悲しくて、やっぱり自分はダメだと思った。
でも友達が感じてくれたように、 私と居る時、少しはリラックスしてくれるのかなって思えたの。 気を緩めたような姿を見て、ほんの少し思ったの。 だから、ダメだって思うのはやめたい。自己完結するのはやめたい。 始まっていないのに、終わらせることなんてないよね。
そう思えて、貴方にメールを送った。 素直に伝えたくて、メールを送った。 ツラくて固まっていた表情が緩んで、やっと笑えるようになったよ。
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