貴方のメールを何度も何度も読み返しながら、元彼との再会の場へ向かった。先日。 昔仲の良かった友達も集まっていたし、 同じテーブルに着くことはないから安心はしてた。 何よりも、貴方からのメールが支えだった。
元彼との接点は、会った時に会釈をしただけ。 ただその瞬間だけ。 言葉は交わしていないし、私は目もまともに合わせなかった。 合わしたく、なかった。 人当たりの良い人だけど、私にとっては怖い人以外の何者でもない。 会釈はしたものの、やっぱり怖かった。
それでも無事に周りの子と笑えたのは、やっぱり貴方からのメールがあったから。 私が頑張ろうとしているのを知ってくれている貴方がいるから。
おかしなことに。 どんな人混みの中でも見つけられていた元彼の姿を、私は全く見つけれずにいた。 どこにいるのかさっぱり分からなかった。 決して広い会場ではなく、人数も多くはなかったのに。
ほんとに、おかしくて仕方がなかった。 それに気付いた時、一人で小さく笑った。
だって、貴方のことはすぐに見つけられるんだもん。 はっきり言えば、貴方を見つけることの方が困難だ。 もっと人混みだったり、会えるはずのないところでバッタリ会ったり。 なのに、私は貴方をすぐに見つけることが出来る。 貴方の温かな空気を、見つけることが出来るの。
つまり、そういうこと。 私にとって、元彼はやっぱり過去の人なのだ。 怖さは残っているけれど、過去の人。 それが証明されて、少しだけ、安心した。
それから。 元彼と付き合っていた時は、居心地が良いと思っていたあの場所も、 今は少し違和感があった。 他のみんなまで嫌いになったわけじゃないけれど、 元彼の陰に隠れてひっそりと存在していた私は、元彼という存在がない今、少し居心地が悪い。 『彼の彼女』という立場が、いつも付きまとっている気がした。 彼がいるから、私はそこにいる。 彼がいなければ、『ダレ?』と思われてしまうような気がしてた。 彼経由で知り合う人たちの方が多かった。 たまに苦痛な時があった。 良い人たちだって分かっていても、違和感があった。馴染めなかった。
もちろん気を許せる人もいるんだけど、どこか、線を引いてしまう自分がいたの。 そんな自分に、いつも違和感を感じていた。 そんな自分が、嫌いだった。
でもね、『前よりも表情が明るくなったね』って久しぶりに会った子に言われたの。 すごく明るくなったんだって。 『30代になって吹っ切れたからだよ』と私は答えたけど、本当は違うと思う。
私が明るくなったように見えるのは、やっぱり貴方との出逢いが大きいと思う。 きちんと向き合ってくれる貴方と出逢って、 少しずつ内面を見せれるようになっていった。 怖がりながらも、温かい貴方に惹かれて、 近づきたくて前を向けるようになったからだと思うの。
今日、貴方の存在がどんなに大きな支えになってるかを実感したよ。 そばにいないし、 私は貴方の特別じゃないけれど、 私にとっては大きな大きな存在なんだって、実感したよ。
怖さは残ってる。 まだフラッシュバックで息が止まりそうにもなる。 でも少しだけ、自分の中で何かが変わった気がするの。 少しだけ、進めた気がするの。
そう思わせてくれた貴方に、今日も感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとう。 居てくれて、ありがとう。 聞いてくれて、ありがとう。 返事をくれて、ありがとう。 いつもいつも、ありがとう。
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