2003年01月21日(火) |
車道左端を自転車で走るのは道路交通法の定めるところ |
試験を受けるために勉強する。合格した後は、少しずつ忘れていく。 これは、どんな試験でも同じようなものかもしれない。 一流大学に合格した人でも、現役受験生の頃と今はちがうだろうし、 資格試験でも、合格して何年もたって、同じ問題を同じようにできるかと いうとそうではないだろう。
実際のところ、全てを暗記したままずーっと生きてもらう必要もないし。
けれども、運転免許のように、自分と人の命に関わるようなことに ついては、忘れてほしくない。車にしても原付きにしても、運転するの なら、きちんと道路交通法くらいは覚えておいてほしい。
自転車に乗っていると、後ろからクラクションを鳴らされることがある。 「抜かしますよ」とか、「車が来てますよ」というような注意を促すため の正当なクラクションではなく、
「自転車が車道走るんじゃねー!」
と言わんばかりの(実際にそう叫ぶドライバーもいる)不当なクラクション である。
なぜ、これが不当か? それは、道路交通法に、自転車は車道の左端を走るものと定められている からである。自転車専用道がある場合はそこを走ることになっているが、 なかなかそういうところは少ないものだ。
逆に、特別に指示がある場合以外は自転車は歩道を走るものではないのだ。 少なくとも、道路交通法によると。
こちらが、道路交通法に従って、自転車専用道の無い車道の左端を走って いることに対して、クラクションを不当に鳴らし、罵声を浴びせられても 困るのである。それは、歩道を歩いている歩行者に文句を言うのと、何ら かわりのない行為だ。
道路交通法それ自体に文句があるのなら、私にクラクションを鳴らすのでは なく、政治的に活動して、法改正を目指してほしい。私だって何も自分から 好きこのんで車道を走っているわけではない。歩道を走ることが基本的に 違法で、歩行者に迷惑で、しかも段差が多く自転車にダメージを与えるから 道路交通法で定められているように車道の左端を走っているのだ。
理想的には、オランダやその他のヨーロッパのいくつかの国のように、 歩道とも車道とも別に自転車専用レーンが設けられているのが一番良い。 自転車で走ることは、歩くこととも車が走ることとも違うのだから。
しかしそういった環境ができるまでは、車道の左端を走る自転車を、 ちゃんと交通の一部として認めてもらいたいものだ。
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