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24082

■記憶■

仕事が終わってスーパーに買い物に。
そこは昔、映画館だったらしい。
父が戦時中戦後によく「東劇にいくぞ!」と
友人達と見に来ていたんだそうです。

つい先日、1つ映画館が潰れました。
目立たないところでひっそりとやっていた映画館
存在自体知らない人も多かったのではないでしょうか。
一度だけ入った事があります。狭くて寒かった。
あの様子じゃ儲からんだろうと思ってはいましたが、
見慣れた街から何かが消えて行くのは寂しいもんです。
古いものは取り壊されて、道も建物も新しく造られて
歩行者天国の通りの名も変わって歩く人々も変わって
かわるにつれ、記憶から削られていくんですね。
不変なんて存在しない、変わる事が悪いわけじゃない。
でも、忘れ去られてしまう事が寂しく思えます。

私が生きて私が死んで、私が見た風景や人々も移り変わって
それまで繰り返されてきたように
誰の記憶にも残らないほど時が過ぎて。
そんな時でもまた、同じようにその風景と人々を
忘れ去られるのが寂しいと、感じる人がいるんでしょうね。
■2001年06月22日(金)■

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