■記憶■ |
仕事が終わってスーパーに買い物に。 そこは昔、映画館だったらしい。 父が戦時中戦後によく「東劇にいくぞ!」と 友人達と見に来ていたんだそうです。
つい先日、1つ映画館が潰れました。 目立たないところでひっそりとやっていた映画館 存在自体知らない人も多かったのではないでしょうか。 一度だけ入った事があります。狭くて寒かった。 あの様子じゃ儲からんだろうと思ってはいましたが、 見慣れた街から何かが消えて行くのは寂しいもんです。 古いものは取り壊されて、道も建物も新しく造られて 歩行者天国の通りの名も変わって歩く人々も変わって かわるにつれ、記憶から削られていくんですね。 不変なんて存在しない、変わる事が悪いわけじゃない。 でも、忘れ去られてしまう事が寂しく思えます。
私が生きて私が死んで、私が見た風景や人々も移り変わって それまで繰り返されてきたように 誰の記憶にも残らないほど時が過ぎて。 そんな時でもまた、同じようにその風景と人々を 忘れ去られるのが寂しいと、感じる人がいるんでしょうね。 |
■2001年06月22日(金)■ |
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