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■傷跡 彼■ |
「何なら荷物を纏めて出て行ってくれても構いませんよ」 と言われたのでそれなら、と準備をしようと後ろを向くと 案の定母親が仲裁に入った。いつもの事。 いざとなれば必ず止めたり呼び戻す父親は、 誰かが止めてくれる事を知っていて軽い口で出て行けと言うが 母親も私も出て行けと聞いてすぐに出て行こうとするから いつもいつも同じ事の繰り返しだ。 人前であろうと平気で私や母、従業員に皮肉を言うのは 彼自身が幼い頃から皮肉ばかりを言われて育ったからだろう。 ただ客の前で、従業員の失敗を、見てもいないのに 私の所為にするのは止してくれないか。 あなたの気分を害する事はあってもお客様の気分を 害する様な事は無いようにと心を配っているのですがねぇ。 私はあなたの娘だろうが。それならあの従業員の様に 鈍な事をする筈がなかろう違います?自分の血を疑うなや。 父の様な類の人間には、皮肉に耳を貸したら負けだ。 さらりと話の腰を折る事が出来るようになれば一人前か? 躱せるようになるまで未だかかるかも知れないが どんなに苛立っても客の前では通る声と笑顔で接している。 それが当たり前なんだけども。睨まれたら微笑み返してやろう。
追加-3:04- 上の日記は、最近仕事に顔を出すようになった1つ年上の人(格)が書いたもので、すぐ後に私に代わりました。
彼の事。盆に大阪に行った時、ベッドの上で 私の腕を舐めてくれました。泣きそうな位嬉しかった。 傷痕が目立ち、汚くて見苦しいのでいつも隠しているのですが、 彼と友人達とでチャットをしている時、特に考えもせず 腕が汚いから夏でも長袖や、と話していると 急にMSNで話し掛けてきて「汚くないよ」と言ってくれたのを よく覚えています。彼からしてみれば、自分の恋人の体に 傷など、無いに越した事はないのでしょうが それでも私を気遣ってくれた言葉を嬉しく思いました。 見られたくない、恥ずかしいから見ないで欲しいと思っていても そんな事で優しくされたくないと心の中で叫んでみても 実際は、人より劣り穢れている自分の身体が情けなくて そんなことない、と言って欲しいのでしょう。 見透かされているんだろうか、と嬉しいような不安なような 変な気分が暫く続いていました。 |
| ■2001年08月24日(金)■ |
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