にゃんことごはん
ごはん



 そりゃ、猫の手も借りたいとは言うけれどさ……その前脚は、なんなのさ

年末の大掃除祭り開催中の我家。

「何十部屋もあるような大邸宅ならいざしらず、たかだか3LDK。大掃除だからって特別なことをする必要はありません」と豪語していたのは、母だ。確かに、母は生前、家中を常にピカピカに磨き上げていた。きちゃなかったのは、6畳に本棚が林立していた私の部屋だけ。その私が社会人となって家を出てからは、ほんとチリひとつないような家だった。

で、まあ、その母の死後、ここに住んでるのは私だから、大掃除にもそれなりの意味がある。ピアノを動かせば、ネズミの玩具が20個ほども見つかるし。ショーは大喜びで、ピアノの後ろに入り込んで掃除機などかけられないし。

大型の掃除機の電源を入れるやいなや、逃げ出すのはともかく、何ゆえ猫はノズルに戦いを挑むのだろう? そして、何ゆえ、ガーガーと騒音を撒き散らす掃除機を他所に、ポッポは居間のソファで寝こけているのだろう? 大掃除をしながらも、謎は深まるばかりだ。

夜は塩抜きした数の子の薄皮を剥いて(薄皮を剥いたのはリュウ。なぜか数の子の薄皮剥きが好きだったりする)、ダシにつけた。潮臭いのが好きなニャンや練々が、そりゃもう手を出そうとして大変だった。

年末で、なんとなくざわついている家のなか。猫たちも、なんとなく騒ぎに参加しつつ、「おーっと、手を出すんじゃない」と前脚をはたかれている。かまぼこの材料に使う白身魚とか、たつくりの材料になるおじゃことか。猫の大好きなものが、いっぱいいっぱいあるから。そりゃ、手を出すなというほうが無理なのだろう。

こんな年の瀬も、それなりに楽しいのだが、母が生きていたら、眉間に皺が寄りっぱなしだっただろうなあ……うん。

◆風邪気味で食欲のないリュウ。とはいうものの、夕方、買い物に出た中華街で「肉まん、食べたい……」。中華街の肉まんは、でかい。コンビニの肉まんの三倍ぐらいある。それをペロっと食べて、「うーん、ちょっと食べたら、かえっておなかすいちゃった」。この調子じゃ、風邪のほうが逃げていくだろう。

* 朝−トースト、卵スープ(大根、ネギ、ミズナ)
* 昼−ホットドッグ(ソーセージ、キャベツ)、ポテトサラダ(玉葱、きゅうり、蒸し鶏)
* おやつ−肉まん
* 牡蠣の炊き込みご飯(大根菜)、豚肉と小松菜の炒め物(にんにく)、ワカメと白菜とエリンギの澄まし汁

2003年12月29日(月)
初日 最新 目次 MAIL HOME