にゃんことごはん
ごはん



 煮込み料理の醍醐味は ことこと煮える鍋のそば寄ってくる猫

寒くなると鍋や煮込み系の料理が増えます。なんといっても簡単で手抜きできるし、「おいしいし」←ここ重要

もともと、煮込み料理が好きです。特に肉系の煮込み。
高級な霜降り和牛のステーキも悪くはないのですが、安価な牛筋肉を煮込んだものが大大大好き、それよりも好きなのはハチノス(第二胃)を煮込んだトリッパと言うぐらいです。
でも、ハチノスってなかなか手に入りません。調理済みのハチノスは中華街で買えますが、調理前のものは、なかなか。
ところが、そこに救世主が。仕事先に冷凍の食肉海鮮関係を卸している会社が、小売もしていると知り、聞いてみたところ、ありましたよ、愛しのハチノスちゃんが。配達のお兄さんに後光が差して見えました。去年の暮れのことです。
以下、お兄さんと私の会話。

私「ハチノス、お願いしていいですか?」
お兄さん「いいですよ。どれぐらいいります? 小さいのでも800gとかになりますから、1枚ぐらいでいいですかね」
私「いやいやいやいや。どうせ下ごしらえの手間は一緒ですから、2kgぐらいください」
お兄さん「……小さい店の仕込み並ですね……」
そんなこんな、おせちの準備の合間にハチノスの下ごしらえをして、中華風のねぎ和えとか、大好きなトリッパとか、野菜炒めとか、食べつくしました。ああ、幸せ。

そして本日。通販で買った牛筋の下ごしらえをしながら、これもあのお兄さんに頼めばもっと安く手に入るかもとか考えていました。今度、聞いて見よう、っと。

ともかく、牛筋です。下ごしらえと言っても、大したことはしません、とりあえず、ある程度の大きさに切り分け下茹でするだけなんですが、肉の塊を捌くとき、異様に幸福感が増すのは何なのでしょうか? もしかして、肉食民族だったのかなぁ?
あ、でも。前に通販で手に入れた現地市場直送魚セットのなかに鮟鱇が丸々一匹入っていたときも、捌くのに苦労しつつも楽しかったので、肉に限らず、かもしれません。
全部は使わないので、半分は冷凍保存用に分けて、煮込みを作りました。

牛筋を捌く間、なぜかショーちゃんが寄ってきます。これは牛に限らず、豚以外の肉を調理するとき必ず、です。ラム肉でも寄ってきます。
うっかり目を離すと生肉を舐めたり齧ったりもするので、ほんと、気を抜けません。でも、焼いた肉には生肉ほど興味を示しません。
さすがアメショー、肉食猫種といつも感心します。

反対に、肉にはあまり興味なく、ブリのアラ煮のような魚介類を使った煮込みや、海老や魚の入った鍋に興味を示すのがニャンとレン。
熱いので鍋に近寄れないから、熱くないギリギリのところで、鼻をひくひくさせています。で、猫舌のリュウと私が、取り皿に分けた具に、そ〜と前足を伸ばすのがニャン。いやいや、それバレバレだからと思うのですが、ニャン的には、目を盗んでやっているつもりなのでしょう。

塩味のついた鍋の食材を猫が食べるのは、よろしくないと思うので、鍋を猫と一緒に突付くつもりはないのですが、カセットのコンロの上で煮える鍋を、期待を込めて見ている猫という図は、なかなか切ないものがあります。
まあ、解体中の肉の塊を虎視眈々と狙っている猫というのも、なかなか、それはそれで味わい深いのですが。

そんなこんな。鍋のそばで繰り広げられるアレコレに、思わずニンマリしてしまう、年の初めでした。

2013年01月13日(日)
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