絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


チビの話         2002年04月13日(土)

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チビと二人で日を過ごす。
金曜日は疲れてママは寝てばかりだったけれどね。

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土曜日。二日ぶりに帰宅するパパを迎えに津田沼駅まで。
私は何故か怒っている。
やっぱ夫が会社に泊まってばかりだと、妻は苛立つらしいね。
それが私でもさ。
何故?

相棒には「好きで仕事をして泊まってでも仕事をしたくて」という状態でいて欲しい。でも相棒はそういうわけでもないらしく、疲れたと言っていた。
膝と風邪で熱っぽい私は、不機嫌。

いないならいないでいいんだけれど。
私、待つ女じゃないよ、と言ったら、向こうも苦笑い。

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それでも駅までお迎え。朝11時頃。
エスカレーターで駅改札へ向かい、そのまま駅を出る。
エスカレーターにペンペン草が挟まっていた。

チビの心に止まる。
駅を出てしばらく歩いた後で、「かわいそうだからあの草を拾ってこよう」と言う。じゃぁ、帰りにね」と適当にお茶を濁す。

するとまたしばらくして「かわいそうで忘れられない。今助けに行こう」と言う。
何回も言うので、「じゃぁ、そうしよう」ってさっさと折れた。

駅に入るには入場券が必要。
何かを助けようとすれば、必ずこっちにもリスクを伴う。
アフガンにも行けない私は、そんな大げさなことを考えたりして。
140円くらいのリスク、大したことない。

入場券は機械では買えないようだったので、窓口の駅員さんに聞く。
「入場券はどこで買えばいいんですか」
「何をするんですか」と聞かれた。
「忘れ物を……」と言いかけてチビの顔を見ると、なんか妙な表情なので、仕方なく正直に告げた。
すると「あぁ、いいですよ。改札でそう言って入ってください」

関門二つ突破。入れたよ。
少額リスクは人の優しさで償われる。そんな大げさなことをまた思う。

エスカレーターの上部から、草を取る。上がりエスカレーターでちとキケンな作業。指挟まれそう。でも取れた。

チビは嬉しそう。
「公園に捨てて……いや、置いて来ようね」とママ。
すると同じ仲間がたくさんいる所に置きたい、と熱心に言う。

ペンペン草は公園にはなかった。よく手入れがされている。
こんなところに置けば、すぐに伐採されるんだろうな。
探したら公園のすぐ近くの駐車場付近に、奴らはいた。そこに置いてくる。
チビは嬉しそう。

そのうちまた除草剤でも撒かれちまうんじゃないかと思うけれど、当然それは口にしない。知りすぎる事は哀しいな、なんて思ったりして。馬鹿なオトナ。

ただ私は、君のそんな優しさが嬉しかったんだよ。

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後はチビは遊びまくって、喉が乾いた、鼻水が出る、もっと遊ぶと泣いたり笑ったりごねたり。いつもの調子。相棒はまぁ元気で、両親そろって足が痛いのでひょこひょこゆっくり歩いている。チビが一番早かったな。


久しぶりにチビをよく見た。
そんな休日でした。

by HPY


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