絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


細密デッサンとペン描き。         2002年04月18日(木)

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今日は結構楽しかったな。教室。
いつも楽しいけれど、特に。

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嬉しかったことは、迷い迷わせていた水彩画の人の絵が完成度高く仕上がったこと。
今までバックを冒険させたり、筆でデッサンさせたり、いろいろ分からないことが多かったんだと思うんだよね。迷いで鉛筆が動かない。


これはまずい、と思ったよ。
口で言うとなまじっか理解しているような返事が返ってくるのでやっかいだった。
手で分かって欲しい。目で分かって欲しいんだけれど。


今日のモチーフはあえてハスのドライフラワー。色味がなくてそういう意味では面白くないんだけれど、形が抜群で、私は好きなモチーフだ。
彼女は最初つまらなそうだった。単品だしね。モチーフ台にも置かない。


見るに見かねて、出だしを描いてあげた。
本当はこういう風に手伝ってはいけないのかもしれないけれど、彼女は全面的に信頼してくれてるし、毒を喰らわば皿までよ、ということで、私の描き方をしてみせた。押しつけかもしれない。でも他に方法もない。


それがうまく行ったんだ。少なくとも今回は。
最初の構図、明暗対比を取って、接地面、ハスの穴と表面の関係、鉛筆の使い方などをしゃべりながら写し取っていく。自分はかなり楽しくて、そばで生徒さんが凝視しているのも忘れて、鼻歌唄いそうだった。


荒描きをして、詰めをやらせた。詰めに集中できて、完成度もあがって結果的には良い感じ。
もっとも、私が選んだモチーフ、私が描いた構図、私が誘導した形なので、私好みであったことは否定できないけれど(^^;。
でも、詰めができたことが彼女には励みになったと思う。
このままいい方向に言ってくれるといいな。


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もちろん、他の油絵の人もなかなかいい感じ。
一枚として同じ感じのものがない。自分の感性で描いているなぁ、という所がいいな。ちと贔屓目に見過ぎか。


まぁ、センセだもんな。センセが認めなくてどぉするよ。
教え子とは可愛いものよ。(^^;;;


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夜は生徒さんが一人しかいないし、遅れてくるのでほとんど自分の時間。
例の鉛筆画他数枚を荒描きした後、実験的にペンを乗せてみる。


んんんんーーー?ノリが悪いなぁ。
紙が毛羽立つし……。
こんなんじゃ鉛筆で描いた方がいいじゃない。
私の愛するあのペンのタッチはどこへ行ったの……?


ほとんど途方に暮れて、ふと思い当たる。
このごろペン画を全然やっていないから、もしかしてこのインク、古いんじゃないかしら……。


画材売場に行って物色。
ニュートンインク(黒)を買う。他にケント紙を探していたが、スケッチブック売場になかったので、文具売場付属の漫画の画材コーナーに行く。


うぉ。あるわあるわ。漫画用品ってこんなにあるのーーー!?
小中学生の頃、漫画専用品なんてほとんど売っていなかったよ。
インクは製図用インクか墨汁、紙はただのケントか135kg上質紙。
白はポスターカラー。耐水なんかじゃなかったよ。


それが今は、コミックブラックとか言って、一つのメーカーから5種類も出ていてびびった。これはベタ塗りに適している、これは墨汁に色が近い、これは耐水、これはノビが良い……。もちろんメーカーは何社もある。
これ、本当に使い分ける人がいるのだろうか?(苦笑)

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ノビが悪かったのは、確かに古いインクのせいだった。
濃度が濃くなっちゃったのね。
でも、ニュートンインクと漫画用インク、値段は同じくらいで、描き易さは……。漫画用の方が描きやすかった。
ニュートンの方が薄くて、多分薄めると綺麗な色が出るんじゃないのかな。
でも今は細いペンのタッチを重ねたいの。
乗せた後硬くなってくれないと、上に乗せたときに塗膜くずれるのよね。
この点は漫画用インクの方が良かった。


紙も結構いいかな。毛羽立たないというだけあって、割と良いみたい。
ケントの方が紙も厚くて値段は高いんだけれど。


漫画は同人誌なども相まって、描き手の裾野がどんどん広がって、急成長した分野だろう。人数多ければ、画材も豊富になるに違いない。
それにしてもメーカーって、すごいなぁ。


by HPY


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