影となり 2002年04月19日(金)
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1枚目の反省。
私は線が好きだ。線を活かして描きたい。
生きた線が描きたい。
でも画面だから明暗対比の問題がある。
細いペンだけで暗部を塗っていくのは、どうも面白くない。
ペンオンリーは難しい。
これなら鉛筆の方が多様性がある。
デューラーの版画を思い出したり。
ドレの版画を思い出したり(ちょっと反面教師)
ドーミエのデッサンを思い出したり。
門坂流さんの画集をもいちど見たりして。
2枚目は薄墨を併用することにした。
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ニュートンの古いインクを皿に1滴、水をスポイトでじゃばじゃば入れて薄める。
試し書きをして薄める。
薄める。
薄める。
薄める。
これでもか、というくらい薄めた。
下絵を軽く描いて、トレースするのだが、今まで使っていた鉛筆風カーボンはやめた。
あれ、鉛筆もペンもはじくんだもの。誤算だったよなぁ。
やっぱ昔センセに教わった、自作カーボンの方が性能がいい。
自作なんで面倒くさいけれど。
それに……作り方もよく覚えていない。
確か、芯削り器にたまった芯を石油で溶いて塗るんだったっけか……。
よく分からないので、今回は直接トレペのウラに鉛筆で塗って作った。
フキサチーフを軽くかけた。
写りは悪いけれど、構図さえ分かればいいんだからこれでいいや。
そう、1枚目の反省は、最初鉛筆で描きすぎたこと。
細かい部分が多いんで鉛筆で描いたけれど、下書き→清書という漫画のような行程になってしまった。これは描きづらい。私はやっぱドローイングというかデッサンだから、輪郭くくって影付けして色塗りする、という描き方はまずい。
それに最後に鉛筆の線は全部消すしね。いらないや。
薄墨はその点うまくフィットした。
薄い明暗対比。構図も分かるし、アタリもできる。分かり易いから作業も早い。
ペンもよく乗る。薄い明暗着色の上のペン描きは、最近の行程と同じだからやりやすい。
印刷で薄墨が出るかどうか心配だったけれど、別にOKなんじゃないかな。
ペンで濃淡作っても、それだってつぶれるだろう。縮小されるし。
実際Webデータとしてスキャン→縮小したのだって、すごくつぶれて汚く見えたから。
線は少ない方がいい。
余計な線は、なるべく抑えて。
by HPY
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